DSC-60 Plusシリーズ
プラスチックの多角的評価-熱処理条件の違い-
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ユーザーベネフィット
- 熱処理による物性値の変化を引張試験機や硬度計により評価可能です。 - 熱分析やFTIR等による多角的な評価が物性変化の原因検討に有効です。 - 引張試験と硬さ試験の試験データを蓄積することで、品質管理に役立ていただける可能性があります。 - 硬さ試験は試験片に部分的な負荷を与えるだけで評価できるため、部品形状で硬さが評価可能です。
はじめに
ポリ乳酸樹脂(PLA)は、植物由来のプラスチックであるため、地球温暖化や石油資源の枯渇など、環境負荷を低減する材料として期待されています。この樹脂は、自動車や電気製品として広く使用されているABS樹脂の代替材料として開発されましたが、アクリロニトリルスチレンブタジエン樹脂(ABS)と比較して、耐久性や耐熱性が弱く、同等の性能を出すためには高温で結晶化させる処理(アニール処理)を行う必要があります。PLAで、狙った材料特性を得るためには、アニール処理による材料特性を正確に把握する必要があります。 本稿では、アニール処理による材料特性の違いを引張試験と硬さ試験により評価しました。また、それぞれの結晶化の状態について、DSCとFTIRにより評価しました。アニール処理は、100 ℃で30分としました。
2022.04.01
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