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はじめに

近年プラスチックはその熱的性質や軽量性などから、細かな歯車から飛行機の機体まで様々な分野、用途で使用されています。その特性評価のためには、引張試験だけでなく、曲げ、圧縮など様々な試験を行う必要がありますが、この中でも曲げ試験は、外力に対して材料が湾曲する場合の特性を調べるために行われます。部材に外力がかかっている場合、何らかの形で曲げモーメントがかかっているため、曲げ試験は材料評価のための最も基礎的な試験の 1 つとなっています。 プラスチックの 3 点曲げ試験の従来の規格では、たわみ測定装置を使用する必要はありません。治具の押し込み量を、変形量として代用するため、試験片や装置のたわみ、圧子の食い込みなどが合算されて検出され、精確な曲げ弾性率測定には適していませんでした。改定後の規格(ISO178:2010、Amd.1:2013 と JIS K 7171:2016)では “JIS B 7741 の 1 級(絶対精度たわみの 1%以内)のたわみ測定装置を使用すること、または試験機のたわみを除けるようコンプライアンス補正を加えること”との改定がなされました。今回はこの改定された規格に準拠するよう、PC、PVC、GFRP の 3 点曲げ試験を行い、クロスヘッドの移動量に、コンプライアンス補正とたわみ測定装置を加えた 3 つのたわみの測定方法にて曲げ弾性率を求めました。

2017.09.09

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