島津微小圧縮試験機MCT-W500による導電性接着剤用フィラー(微粒子)の抵抗値測定

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はじめに

エレクトロニクスの分野では、プラスチック類への導電接着やリード線接着も行われ、導電性接着剤が多用されています。この導電性接着剤は、合成樹脂を主体としたバインダーと、金属粉を主体とした導電性フィラーとからなっています。その導電機構は、導電フィラーどうしの接触であり、このフィラーとフィラーの接触は接着剤塗膜の硬化乾燥によってもたらされます。図1のように硬化乾燥前の導電フィラーはバインダーと溶剤の中にそれぞれ独立して存在し、互いに接触がないため絶縁状態です。図2の硬化乾燥後には、溶剤の蒸発とバインダーの硬化収縮により、導電フィラーは連結し導電性をもたらします。この時、導電フィラーがバインダーから受ける圧縮力により導電性が決定されるので、フィラーの受ける圧縮力を知ることが導電性接着剤の仕様を決める上で重要になります。ここでは、導電フィラーの圧縮試験をし、変位と抵抗値の関係を調べた事例について紹介します。

2021.03.28

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