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ユーザーベネフィット

- 負極材の粒子を一粒ずつ圧縮試験を行い、変形強度を算出できます。 - 分析者の経験値によらず、粒子単体の物理的特性を正しく解析することに役立ちます。 - 負極材の新規材料開発に向けた、強度評価の指標の一つとなります。

はじめに

リチウムイオン電池はリチウムイオン(Li+)が活物質の構造内から脱離・挿入することで電池の充電および放電が生じる蓄電池です。近年、リチウムイオン電池の用途は飛躍的に拡大しており、高容量化、⻑寿命化、低コスト化、安全性向上に向けた研究が盛んに行われています。リチウムイオン電池の主な材料は、正極、負極、セパレータ、電解液に分けられ、なかでも電極の主要構成材料である活物質は性能向上における重要な要素となっています。 近年、負極材にはシリコンや金属酸化物の活用が検討されています。シリコン系負極材は従来の炭素系負極材より理論容量が高く、リチウムイオン電池の高容量化が期待される一方で、充放電に伴い体積膨張が生じやすく、炭素系負極材に比べ電池自体の劣化が早くなるという課題があります。 このように負極材の性能向上には、新たな材料の物性評価が求められます。本報では、物理特性の定量評価の一例として、圧縮試験で変形強度*1を測定した事例を紹介します。微小圧縮試験機MCT-510は微小なサンプルの圧縮試験に適しており、柔軟な試料である負極材にも適用可能です。高精度な変位検出と試験力測定により、変形強度について定量的な評価を実現します。

2021.03.14

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