
Hyper Vision HPV-X2
近年、スマートフォンやタブレット等、ガラスを使った携帯製品が増えています。これらの品物は、曲げや落下等の外力に耐える強度が必要とされるため、ガラスも十分な強度が必要となります。ガラスの強度評価は主に、3点曲げ試験、4点曲げ試験、リングオンリング試験により行われます。3点曲げ試験や4点曲げ試験では、試験片端面の傷や欠陥を起点に破壊することが多く、ガラスの端面の状態に依存した結果が得られます。一方、リングオンリング曲げ試験では、2軸の4点曲げ試験と考えることができ、ガラス端部の影響を受けずに試験することができます。得られた強度は「面内強度」と呼ばれます1)。リングオンリング曲げ試験は、ASTM C1499で規定されています。この規格では、ガラス試験片圧縮側にテープを貼り付けて、試験後の試験片の様子を確認することが記載されており、その結果により試験結果の有効・無効が決まります。そのため、ガラスの評価において、破壊の起点を把握することは重要であると考えられます。 今回は高速度ビデオカメラHPV™-X2を使用して、リングオンリング曲げ試験における強化ガラスの破壊観察を実施しました。HPV-X2は最高で1000万コマ/secの撮影速度を有しているため、破壊の起点を明確に観察できるだけでなく、き裂進展の様子を詳細に観察することができました。
2021.07.30
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