ノロウイルス検出試薬キットを用いたRT-PCR増幅産物の検出

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はじめに

ノロウイルス(Norovirus)はウイルス性急性胃腸炎の主原因とされるウイルスで,検出にはRT-PCR などの遺伝子増幅法が一般に用いられます。しかし生体サンプル中にはRNA を強力に分解する酵素(RNase)やRT 反応,PCR 反応を阻害する物質が多量に存在するため,ノロウイルスRNA 遺伝子を増幅する前に,まずウイルスを分離し,そこに含まれるRNA を抽出・精製する工程が必要となります。加えて検出にアガロース電気泳動などのさらなる操作が必要となり,遺伝子増幅法の迅速性を著しく損なう原因となっていました。ここでは,DNA/RNA 分析装置MCE-202 "MultiNA" により,RNA 精製不要のノロウイルス検出試薬キットを用いて得られたRT-PCR 増幅産物を検出した例を紹介します。

2007.12.19