ライフサイエンス
食品中の食中毒菌やカビの検査
MultiNA の活用
ダウンロード
はじめに
食中毒とは,食中毒の原因となる細菌・ウイルスなどが付着した食品や有害な微生物や化学物質が含まれた食品を食べたり飲んだりすることによって起こる健康被害をいいます。また,人から人へ感染するコレラ菌や赤痢菌などによる感染症でも食品を介して起こる健康被害は食中毒として扱われます。 食中毒菌やウイルスなどが付着した食品は “味”や“におい”が変化することはありません。そのため,食品が微生物などに汚染されていると気付かずに食べてしまい,食中毒が発生します。多くの食中毒菌は腹痛,嘔吐,下痢などの胃腸障害を引き起こします。 また,食品に生えるカビも食品中で増殖をして食中毒の原因であるカビ毒を産生します。カビ毒は食中毒の原因となるだけでなく,がんの原因にもなりえます。 これら食中毒の原因となる細菌やウイルス,カビなどは食品関連業界の衛生管理において厳しく監視し,管理運営する必要があります。食中毒の原因菌を含め微生物全般に関しては,食品関連業界だけでなく,化粧品や医薬品関連業界においても重要視されています。
2016.07.11