MALDI-TOF MS による亜種 ・ 株レベルでの細菌識別の試み

S10-GERMS 法の利用による

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はじめに

細菌の同定には,主に形態観察や生理・生化学性状試験,DNA 塩基配列解析の手法が,食品・製薬分野での環境管理や臨床微生物検査など,多くの分野において用いられています。属から種レベルでの(簡易)同定には,DNA 塩基配列解析の手法,なかでも 16S rRNA 遺伝子配列解析による手法が近年多く用いられるようになってきています。しかしながら,この手法にも以下の課題があり,これらの課題を克服した新しい微生物同定法の登場も必要とされていました。 1)サンプルからの DNA 抽出や DNA 塩基配列の決定などにある程度の手間と時間を要する。 2)DNA シーケンスや PCR 法など遺伝子の取り扱いに精通している必要がある。 3)亜 種 ・ 株レベルでの識別は一般に困難であり,菌種によっては種レベルでの識別もできない場合もある(例:Bacillus cereus(セレウス菌)と Bacillus thuringiensis)。

2016.07.11

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