iMLayer
ジスラノール蒸着法による工業化成品分野へのMSイメージングの応用検討
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ユーザーベネフィット
- iMLayerを用いたジスラノールの蒸着法では、スプレー法より微細でかつ均一な結晶を生成できます。 - iMLayerを用いたジスラノールの蒸着法では、スプレー法よりDVD色素におけるMSイメージの画質を向上できました。 - iMLayerを用いたジスラノールの蒸着法では、スプレー法よりジスラノールに含まれる不純物の影響を小さくできます。
はじめに
ジスラノールは非極性高分子のイオン化に適しており、高分子材料・工業化成品などにおけるMALDI-MS測定に欠かせないマトリックスの一つです。しかし、市販されているジスラノールには不純物が含まれていることが公知であり、これらが分析対象のイオン化を阻害しないか検討する必要があります。また、簡便なマトリックス塗布法であるスプレー法は、マトリックス結晶が粗く、MSイメージングにおける空間分解能を低下させる弱点があります。一方で、蒸着法は、マトリックス結晶を均一微細に生成し、高い空間分解能を保持できます。 弊社のマトリックス蒸着装置iMLayer は、マトリックス塗布量膜厚を制御できるため再現性が良く、マトリックスに応じた昇華温度を設定できるため、昇華温度の異なる不純物の混入の低減が期待できます。本稿では、ジスラノールの不純物ピークの抑制と、空間分解能の向上を目的とする検討を行いましたのでご紹介します。
2021.03.21
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