9-Aminoacridine(9AA)の蒸着後再結晶化法を用いた低分子代謝物のMSイメージング

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はじめに

MS イメージングの技術は 1980 年代前半に誕生して以来、現在に至るまで技術革新を続け、創薬研究や代謝物研究の分野をはじめとする多くの分野において活用されています。現在も感度や空間分解能、再現性などの向上を目的とした技術改良が行われています。 イオン化に用いるマトリックスもさまざまなものが開発されてきましたが、これらの中から検出目的化合物に適したマトリックスを選択することは重要です。 また、マトリックスの選択に加え、その塗布方法も分析結果に大きく影響するため、検出目的化合物に適した方法がいくつか検討されています。大別するとスプレー法、蒸着法の2 つの方法がありますが、どちらの塗布方法も一長一短があり、現状では両手法ともによく用いられています。弊社ではマトリックスの膜厚を制御できるマトリックス蒸着装置iMLayerを開発し、塗布方法の検討を行ってきました。 ここでは、従来再結晶化が難しいと言われていた 9AA についての蒸着後再結晶化の方法を開発したので報告します。また、一例としてマウス肝臓における低分子代謝物の MS イメージングの結果をご紹介いたします。

2017.07.26

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