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はじめに

経済活動の発展に伴い、都市近くの湖沼や池では富栄養化が進み、「アオコ」と呼ばれる藍藻プランクトンの大量発生が起きています。アオコは藍藻という植物プランクトンから成りますが、その種類の中には有毒なものが存在します。そのため、アオコが発生すると水資源を利用する上で人や家畜への健康被害が懸念されます。アオコの発生は富栄養化に加え、水温が高いこと、湖水の滞留時間なども関係しています。アオコ発生に影響する環境条件を把握し環境保全を推進するため、湖沼の各種水質検査が実施されています。 今回、湖沼で採取したアオコを含む懸濁液を試料とし、燃焼酸化方式の島津全有機体炭素計 TOC-L を使用してその炭素成分量を測定しました。炭素成分量を指標としてアオコの発生程度を把握することができるため、異なる採取位置や時期の測定データを集積することで、アオコの発生原因や発生予防策の検討に役立つと考えられます。測定方法として、アオコ懸濁液の原液を希釈したものを TOC-L システム、原液を TOC-L + SSM-5000A 固体試料測定システムを使用して測定しましたのでご紹介します。

2017.02.05

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