TOC 固体試料測定システムによるセメント混和剤の測定

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はじめに

セメントはコンクリートなどの建築資材の材料で,古くからさまざまな用途で使用され,機能に合わせて品質や性質の異なる多くの種類のものが利用されています。コンクリートの性能を改善・向上するため,セメントには減水剤や防水剤などの混和剤を加えて使用されています。そのため既存の建築構造物の強度や性質を確認するために,コンクリートに含まれるセメント混和剤の量を把握することが重要です。 有機性の混和剤の分析法として,コンクリートを粉砕し煮沸抽出して,そのろ液の COD や TOC 測定する方法がありますが,混和剤の種類によっては抽出効率に偏りがあったり,低濃度であることから測定精度がよくない場合があります。そこで島津 TOC 固体試料測定システムを使用すると,コンクリート粉砕物をそのまま直接に装置に導入し,有機体炭素量を測定することができますので,測定の手間や時間を短くすることができ,また抽出による測定値のばらつきの影響を少なくすることができます。 今回は全有機体炭素計 TOC-L と固体試料燃焼装置 SSM5000A を組み合わせた TOC 固体試料燃焼システムで,コンクリート粉砕物中のセメント混和剤を測定した例をご紹介します。

2016.02.24

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