Co-Sense for BA LC-MS システムを用いた薬物の分析(1)

ダウンロード

はじめに

薬物動態試験や代謝研究において,生体試料や酵素反応液中の薬物の分析を行う場合に,HPLCやLC-MSが用いられています。試料には蛋白質やイオン性物質が大量に含まれるため,これらを除去する目的で有機溶媒添加や固相抽出といった前処理を行いますが,手作業による測定値のばらつきや作業時間がかかるなどのデメリットがあります。Co-Sense for BAはカラムスイッチング技術を応用した機器構成とユニークな前処理用カラムによって,前処理から分析までを自動化し,作業効率を高めることのできるシステムです。 Fig.1にCo-Sense for BAの流路図を示します。試料はオートサンプラから注入され,前処理カラムShim-packMAYI-ODSに導入されます。蛋白質やイオン性物質は保持されませんが,薬物は充填剤の細孔に浸透し,内部の疎水層に保持されます(a)。次に流路を切り替え,分析用移動相を流すことで前処理カラムから分析カラムへ薬物を導入します(b)。 検出器にMSを用いることで選択性を高め,分析時間の短縮と高感度化を図ることができます。

2005.04.27