ライフサイエンス
オンライン固相抽出液体クロマトグラフ-タンデムマス型質量分析計を用いた乾燥ろ紙血における酵素活性の測定
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はじめに
ライソゾームは細胞内小器官のひとつであり,様々な加水分解酵素により老廃物の分解を行っています。これらの酵素活性を測定する方法として人工蛍光色素を用いた酵素活性測定法やタンデムマス型質量分析法が用いられています。中でもタンデムマス型質量分析法は複数の酵素活性を一度に測定できる利点があります。 ここでは, Meyer Childrenʼs Hospital, Mass Spectrometry,Clinical Chemistry and Pharmacology Lab. (Florence, Italy)で開発されたプロトコールを使用し, オンライン固相抽出(Solid Phase Extraction : SPE)液体クロマトグラフ ‒ タンデムマス型質量分析装置(LCMS-8050)を用いて乾燥ろ紙血(Dried Blood Spot : DBS)における酵素活性の測定を行った例をご紹介します。このシステムを使用することでサンプルは SPE によってクリーンアップされるため,酵素反応後のサンプルについて前処理を行うことなくシステムに直接注入し,測定を行うことが可能です。
2016.12.05