組織ダイレクト解析:ペプチド・タンパク質のMALDIイメージング

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はじめに

MALDIイメージング法は生体組織切片に対して直接質量分析を行うことで、組織上の生体分子(低分子代謝産物、脂質、ペプチドやタンパク質など)の分布を測定部位の位置情報と質量スペクトル情報を基にして二次元画像としてマッピングする手法です。これにより、目的とする生体分子の局在を視覚的に把握することが可能となります。 これまでに様々な組織における生体分子へのMALDIイメージング法の応用が報告されており、最近では疾患特異的なバイオマーカー候補化合物の空間分布を報告した例もあります。このようにMALDIイメージング法は生体分子の空間分布を知る効果的な手法であり、疾患特異的バイオマーカー探索のみならず、薬物動態への応用にも期待がもたれています。 ここではラット腎臓横断面切片を試料としてペプチド・タンパク質に対するMALDIイメージングを行った例を示します。

2009.01.24