環境
環境大気中のホルムアルデヒド、アセトアルデヒドの分析
ダウンロード
はじめに
空気中のアルデヒド類の分析については,すでにアプリケーションニュースNo.L240において「室内および大気環境中アルデヒド/ケトン類の分析」のタイトルで紹介しました。今回は有害大気汚染物質としてのホルムアルデヒドとアセトアルデヒドを,その公的な測定マニュアル に添った形で分析した例を紹介します。 方法は前回と同様で,アルデヒド類を2,4-ジニトロフェニルヒドラジン(2,4-DNPH)で誘導体化し,これをHPLCで分離・検出するというものです。ポンプを用いて大気を吸引し,2,4-DNPHを含浸させたシリカゲルカートリッジあるいは2,4-DNPHを含む溶液を通過させ,捕集と誘導体化を同時に行います。 実際の分析において問題となるのは,カートリッジや試薬に由来するブランク値のコントロールです。ブランク値をいかに低く,一定に抑えるかということが,目標とする定量下限値を達成できるかどうかの鍵を握ります。 今回は,上述の2つの捕集法(固相捕集法,溶液吸収法)による実際の分析例のほかに,操作ブランクのクロマトグラムをあわせて紹介します。なお,ここに示す操作ブランクのデータはあくまでも一例であり,実験環境や試薬などにより変動しうることをお断りしておきます。
2008.06.02