石油化学
絶縁油中フルフラールの分析
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はじめに
油入変圧器の経年劣化は絶縁紙の機械的強度の低下によるものとされています。現在、この強度の低下を調べる方法として、絶縁紙の重合度の測定や、劣化の際に生成するガス成分(絶縁油中に含まれるCO、CO2)の測定が行われています。しかし、重合度の測定には絶縁紙そのものの採取を行う必要があり、測定の機会が変圧器の内部点検時に限られてしまいます。また、CO、CO2の測定は随時絶縁油を採取すればよりので簡便な方法ですが、これらのガス成分は絶縁油の劣化によって生じるので絶縁紙そのものの劣化の評価方法としては完全なものではありません。そこで、最近、絶縁紙の劣化生成物であるフルフラールを変圧器の寿命診断の指標として利用しようとする動きが活発になってきました。ここではHPLCによる絶縁油中のフルフラールの分析例について紹介します。
2008.06.02