Shim-pack GIST Phenylカラムを用いたクレゾール位置異性体の分析

ダウンロード

はじめに

高速液体クロマトグラフィーで広く用いられている逆相クロマトグラフィーは、様々な化合物に適応が可能です。逆相クロマトグラフィー用のカラム充填剤には、シリカゲルを単体としてアルキル基などの官能基を化学結合させたものを用い、オクタデシル基(C18)、オクチル基(C8)などが代表例として挙げられます。ODS(Octa Decyl Silyl)カラムは分離条件の検討を行う際の第一選択として多く用いられる一方で、異性体等については分離が不充分な場合があります。Phenyl カラムはフェニル骨格により疎水性相互作用に加えて、π-π相互作用が分離に寄与するので、芳香族化合物の選択性が向上し、ODS カラムとは異なる分離挙動を示します。 本稿では、逆相クロマトグラフィーカラムの中で、ODS カラムとは異なる分離特性を示す Phenyl カラムを用いて、クレゾールの位置異性体の分析例をご紹介します。

2019.08.28