拡散反射測定

鏡面反射と拡散反射

不透明(固体)試料は，試料に照射された光が透過することなく，試料の表面で反射します。 この場合，図のように入射光は法線を中心に対称な角度に反射する(鏡面反射)場合と，いろいろな方向に拡散反射される場合があり，前者を鏡面反射，後者を拡散反射といいます。

塗膜の反射スペクトル

積分球は，上図のように試料を置き，内側を硫酸バリウムでコーティングされた球体により，反射された光を検出器に集めることで反射測定を行います。
得られる値は，反射基準(標準白板)の反射率を100%とした場合の反射率(相対反射率)となります。
試料に当たる光の角度が0度の時は，鏡面反射光は開口部から積分球外に出てゆくため検出されず，拡散反射光のみの測定となります。
積分球には入射角度をつけたタイプがあり，この場合は鏡面反射光も含めた測定になります。

固体試料の拡散／鏡面反射の測定，および液体試料，固体試料の透過測定に使用します。
■測定波長範囲：220～2600nm
■積分球：内径φ60mm，BaSO₄
■検出器：光電子増倍管，InGaAs，冷却型Pbs
■反射試料の最大寸法：約φ100mm×15mm^t
■入射光：0°/ 8°
■UV-3600 Plus/3600i Plus用

■入射光 0°/ 8°
■測定波長範囲：ISR-2600 220～850nm，ISR-2600Plus 220～1400nm
■反射試料の最大寸法：
　幅95mm×高さ135mm×厚さ20mm（0°入射側）
　幅70mm×高さ70mm×厚さ12mm（8°入射側）
■ISR-2600：UV-2600/2700/2600i/2700i用
　ISR-2600Plus：UV-2600用/2600i用

粉体，紙，布地などの固体試料の反射スペクトル測定および溶液試料，固体試料の透過スペクトル測定に使用します。試料の表面状態などに影響されない安定した測定が可能です。また，スペクトラロン製のISR-1503Fを使用すると近赤外領域で低ノイズな測定が可能です。
■測定波長範囲：200～2500nm
■積分球：内径150mmφ / スペクトラロン，BaSO₄
■検出器：PMT・PbS・InGaAs
■試料設置向き：透過，0°反射－横置き / 8°反射－縦置き
■入射光：0°/ 8°
■開口率：4.0 %（0°反射），4.0 %（8°反射），2.9 %（0°透過）
■UV-3600 Plus/3600i Plus用