食品偽装

食品偽装の例として、生産地、原材料、食品添加物、消費期限・賞味期限などについて、実際とは異なった表示を行なっている食品があります。これらの食品の摂取は重篤な健康上の問題(例:乳児用ミルクに含まれるメラミン)を引き起こす可能性があり、世界の食の安全を脅かすものです。 FTIRのような、前処理が不要で簡便迅速に測定できる装置を用いれば、そのような偽装食品の一部を検出できる可能性があります。しかし、食品生産会社が不正行為をしようとしているケースを明らかにするには、MSのような、より高度な技術が必要になります。 これらの分析技術により、食品の認証やトレーサビリティも実現できます。

食用油

食用油

 

 

シロップ

シロップ

 

メープルシロップはサトウカエデなどの樹液を濃縮した天然の甘味料です。食料品店では、消費者の多岐に渡るニーズに応えるため色や味わいが異なる豊富な種類のメープルシロップが取り扱われています。中には、コーンシロップを混ぜたものや、コーンシロップにメープルシロップの風味や香りを添加した廉価品もあります。本アプリケーションでは、FTIRによる測定とケモメトリクスによる解析で純正品と廉価品のメープルシロップ中の種々の糖の定性と定量を行いました。

飲食物

飲食物

 

食品分野では、産地偽装や異物混入などの食の安心安全に関わる問題に関心が持たれています。DNA解析による肉やコメの種別判別、元素分析や蛍光の3次元測定による農産物の産地判別など、食品の偽装防止や食品原料の検査法として、科学的判別手法が用いられています。