SCD アウターパイロチューブの交換

使用部品

No.
部品名称
カテゴリ
必要個数
備考
インナーパイロチューブ
1
PTFEフェルール
1
スパナ,SCD,メンテナンス
1
スパナ,SCD
1
ピンセット
1
アウターパイロチューブ
1
O-リング,4D P3
1
インナーパイロチューブ取付治具
1

作業手順

手順1

カラムオーブンの温度が40℃未満、試料気化室と検出器(SCD-IF部、電気炉)の温度が50℃以下になっていることを、装置画面もしくはワークステーションから確認します。
確認後、装置の主電源をOFFにします。

手順2

サイドカバーを開けます。

手順3

トランスファーライン(★1)を取り外します。

トランスファーアダプタ(★2)を押さえながらトランスファーライン(★1)を緩め、取り外してください。

手順4

トランスファーアダプタ(★2)とインナーパイロチューブ(①)を取り外します。

リダクタントインレット(★3)をスパナ, SCD(④)で押さえながら、スパナ, SCD, メンテナンス(③)でトランスファーアダプタ(★2)を緩めた後、インナーパイロチューブ(①)ごとトランスファーアダプタ(★2)を取り外してください。


ヒント

インナーパイロチューブがトランスファーアダプタと一緒に取り外せなかったときは、ピンセットでインナーパイロチューブを取り出してください。

手順5

スパナ, SCD(④)でリダクタントインレットを緩め、取り外します。


手順6

ピンセット(⑤)でアウターパイロチューブ(⑥)を取り出します。

手順7

交換用のアウターパイロチューブ(⑥)に新しいO-リング(⑦)を取り付けます。

ヒント

O-リングは、端面から3 mm程度の位置に取り付けます。

手順8

アウターパイロチューブ(⑥)をSCDに差し込みます。

手順9

O-リングが奥に当たっていることを確認します。

下図のように奥に当たっていることを確認してください。

注記

O-リングが奥まで当たらないときは、下図のようにアウターパイロチューブの先端が、SCD内部の部品に干渉しています。


このようなときは、アウターパイロチューブを中に押し付けながら、何回か回してください。

手順10

リダクタントインレットを取り付けます。

手締めした後にスパナ, SCD(④)で増し締めしてください。

手順11

インナーパイロチューブからトランスファーアダプタを取り外します。

手順12

トランスファーアダプタ(★2)からPTFEフェルール(②)を抜き、バックリング(★4)を取り外します。

ヒント

取り外したバックリングは手順14で使用します。

手順13

交換用のインナーパイロチューブ(①)に新しいPTFEフェルール(②)を取り付けます。

手順14

インナーパイロチューブに手順12で取り外したバックリングを取り付けます。

手順15

インナーパイロチューブにトランスファーアダプタを取り付けます。

手順16

トランスファーアダプタが取り付けられたインナーパイロチューブをSCDに挿入します。

手順17

インナーパイロチューブ(①)の先端を露出させながら前後に動く程度にトランスファーアダプタ(★2)を仮締めする。

手順18

インナーパイロチューブ(①)の端面をインナーパイロチューブ位置決め用治具(⑧)で奥まで押し込み、トランスファーアダプタ(★2)に固定します。

ヒント

インナーパイロチューブ位置決め用治具(⑧)をトランスファーアダプタ(★2)の隙間が2 mm程度になるまで締め付けます。

手順19

インナーパイロチューブ位置決め用治具(⑧)を取り付けたまま、スパナ, SCD, メンテナンス(③)とスパナ, SCD(④)を使用してトランスファーアダプタ(★2)をSCD本体に固定します。

手順20

インナーパイロチューブ位置決め用治具(⑧)をトランスファーアダプタ(★2)から取り外します。

手順21

インナーパイロチューブの端面がトランスファーアダプタ(★2)から飛び出していないことを確認します。
飛び出している場合、インナーパイロチューブの取り付けをやり直してください。

手順22

トランスファーアダプタを増し締めします。

手締めで完全に回らなくなった後、スパナ, SCD, メンテナンス(③)で半周増し締めしてください。

手順23

トランスファーラインを手締めで取り付けます。

手順24

サイドカバーを閉めます。

手順25

装置の主電源を入れ、GCを起動します。

注記

SCDの起動完了後、分析条件で約12時間コンディショニングしてください。パイロチューブを交換した後は、感度が復帰するまで時間がかかります。