ガス漏れが止まらない

原因 対策
部品の取り付け方法が間違っている。 部品を正しく取り付ける。
グラファイトフェルールやO-リングなどのパッキン部品が損傷している。 ・O-リングを交換します。
・グラファイトフェルールの増し締めをします。増し締めしても漏れがあれば交換します。
パイプやジョイントなどの配管が破損している。 配管部品の交換が必要です。装置の主電源を切り、ガスの供給を停止し、当社営業所、代理店、当社指定のサービス担当店に連絡してください。

キャリアガスのガス漏れチェック(キャピラリ)

ガス漏れが存在すると、再現性の良い分析はできません。また、キャリアガスの浪費にもなります。定期的にガス漏れチェックを実行し、キャリアガスのガス漏れがないかどうか確認してください。

手順1

装置を準備します。

  1. HOMEボタン>[GC起動・停止手順]を押し、[GC停止手順]画面を表示します。
  2. [ガス制御]を[On]にします。
  3. [GC停止]を押します。
  1. HOMEボタン>[GC起動・停止手順]を押し、[GC起動手順]画面を表示します。
  2. [温度・検出器制御開始]を[無効]にします。
  3. [GC起動]を押します。

手順2

[モニタ]を押します。
モニタ画面が表示されます。

手順3

試料気化室と検出器の温度が50 °C以下になるのを待ちます。

手順4

カラムオーブン温度が、40 °C未満であることを確認します。

手順5

試料気化室のアイコンを押します。
[INJ/FLOW]画面が表示されます。

手順6

フローコントローラの制御を[Off]にします。

手順7

[パージ流量]を「0」mL/minにします。

手順8

カラムオーブンドアを開け、注入口側のカラムを取り外します。

手順9

試料気化室のカラム接続口を密閉します。

手順10

パージベントにブラインド(G型プラグ(P/N:S221-35566-92)、カラムガスケット(P/N:S201-35184))を取り付けます。SPLまたはPTVのときは、スプリットベントにもブラインドを取り付けます。

手順11

[キャリアガス一次圧]の実測値が「300 kPa」以上であることを確認します。

手順12

各項目を以下のように設定します。
注入モード : Split
制御モード : 圧力
入口圧 : 150 kPa
全流量 : 100 mL/min

手順13

フローコントローラの制御を[On]にします。

手順14

[入口圧]が150 kPa以上まで上昇するのを待ち、フローコントローラの制御を[Off]にします。

手順15

[入口圧]の実測値を記録します。

手順16

10分程度待ち、手順15で記録した入口圧の実測値と10分あたりの降下値からガス漏れを確認します。
以下のときは、どこかに漏れが存在します。

手順15の[入口圧]の実測値 漏れの判定基準
~150 kPa 降下値が2.5 kPaより多いとき
150 kPa~450 kPa 降下値が5.0 kPaより多いとき
450 kPa~600 kPa 降下値が7.5 kPaより多いとき
600 kPa~750 kPa 降下値が10.0 kPaより多いとき
750 kPa~ 降下値が12.5 kPaより多いとき

手順17

ガス漏れがあったときは、処置をします。

手順18

接続と設定条件を元に戻します。
設定条件を元に戻した後、温度制御を開始するときは、[GC起動手順]画面の[温度・検出器制御開始]を[有効]にします。

キャリアガスのガス漏れチェック(パックド)

ガス漏れが存在すると、再現性の良い分析はできません。また、キャリアガスの浪費にもなります。定期的にガス漏れチェックを実行し、キャリアガスのガス漏れがないかどうか確認してください。

手順1

装置を準備します。

  1. HOMEボタン>[GC起動・停止手順]を押し、[GC停止手順]画面を表示します。
  2. [ガス制御]を[On]にします。
  3. [GC停止]を押します。
  1. HOMEボタン>[GC起動・停止手順]を押し、[GC起動手順]画面を表示します。
  2. [温度・検出器制御開始]を[無効]にします。
  3. [GC起動]を押します。

手順2

[モニタ]を押します。
モニタ画面が表示されます。

手順3

試料気化室と検出器の温度が50 °C以下になるのを待ちます。

手順4

カラムオーブン温度が、40 °C未満であることを確認します。

手順5

試料気化室のアイコンを押します。
[INJ/FLOW]画面が表示されます。

手順6

フローコントローラの制御を[Off]にします。

手順7

カラムオーブンドアを開け、注入口側のカラムを取り外します。

注記

カラムを取り外すときは、ガラスインサートの先端を割らないように、アダプタをまっすぐ下に引いてください。

手順8

試料気化室のカラム接続口を密閉します。

手順9

[カラム流量]を「100」mL/minにします。

手順10

フローコントローラの制御を[On]にします。

手順11

[入口圧]が150 kPa以上まで上昇するのを待ち、フローコントローラの制御を[Off]にします。

手順12

[入口圧]の実測値を記録します。

手順13

10分程度待ち、手順12で記録した入口圧の実測値と10分あたりの降下値からガス漏れを確認します。
以下のときは、どこかに漏れが存在します。

手順12の[入口圧]の実測値 漏れの判定基準
~150 kPa 降下値が2.5 kPaより多いとき
150 kPa~450 kPa 降下値が5.0 kPaより多いとき
450 kPa~600 kPa 降下値が7.5 kPaより多いとき
600 kPa~750 kPa 降下値が10.0 kPaより多いとき
750 kPa~ 降下値が12.5 kPaより多いとき

手順14

ガス漏れがあったときは、処置をします。

手順15

接続と設定条件を元に戻します。
設定条件を元に戻した後、温度制御を開始するときは、[GC起動手順]画面の[温度・検出器制御開始]を[有効]にします。

ガス漏れがあったときの処置方法

リークディテクタまたはスヌープを使用して、以下の場所にガス漏れがないかどうかを確認します。

スヌープなどの液体を使用するときは、電気の配線や検出器にかからないように注意してください。
感電するおそれがあります。

キャリアガスおよび検出器ガス制御部(AFC/APC)の上にある接続部分には、ガス漏れ検知液や石鹸水を使用しないでください。
液垂れによって、制御部が破損するおそれがあります。

漏れの箇所が特定されたら、次の処置をしてください。

項目 処置
セプタム セプタムを交換する。
試料気化室周辺 ガラスインサートのO-リングを交換する。
スプリットベント ブラインドのパッキンを交換する。
パージベント ブラインドを交換する。
カラム接続部 フェルール、ナットまたはClickTekコネクタ(オプション)を交換する。
注記
  • 高感度分析の場合、スヌープや石鹸水が悪影響を及ぼす可能性があります。高感度分析時は、リークディテクタを使用してください。

  • スプリットベントやパージベントからは0.2 mL/minの漏れを許容しています。