LCMS-IT-TOF
液体クロマトグラフ質量分析計
MSnにおける高分解能/高精度な精密質量測定
LCMS-IT-TOFは,高速液体クロマトグラフと,イオントラップ型質量分析計(IT)および飛行時間型質量分析計(TOF)を結合させた,液体クロマトグラフ質量分析装置 です。 ITによるMSn能力と,TOFによる高分解能・精密質量測定の能力を兼ね,従来型のLC/MS/MSでは不可能であったMSnにおける精密質量測定を可能にしました。
LCMS-IT-TOF の構造を下図に示します。 ESIイオン化は,汎用LCMSで積み上げたイオン化技術,イオン移送技術をさらに向上させました。 オクタポールレンズ(Octapole Lens)では,圧縮イオン導入法(CII:Compressed Ion Injection)によりLCからの溶出成分イオンを効率よくイオントラップに導入します。 イオントラップQITでは新規クリーニング技術で高効率なMSnを実現します。 また,BIE(Ballistic Ion Extraction)により,MS,MSn とすべてのモードで高分解能/高精度を実現しました。 飛行時間領域では,装置内部温調機能を備え,質量安定性に直接影響するイオン飛行長やイオン加速度電圧を安定化しているため,優れた質量安定性が得られます。 デュアルステージリフレクトロン(Dual-stage Reflectron)は,エネルギー吸収と時間収束を最適化することで高分解能を実現します。
MSn 測定は,MS1 で得られたピークの中から選択的にMS2 を行い,さらに特定ピークをMS3 へ・・・・を繰り返す測定です。 LCMS-IT-TOFでは,この作業を10回行っていくことができ,構造解析の強力な支援ツールとなります。
LCMS-IT-TOFは,高分解能・高精度です。 下記はインシュリン6価イオンのデータです。 分解能は12,000を示しており,1マスの範囲に6本のピークがきれいに出ています。 LCMS-IT-TOFでは,100msecで1マススペクトルの測定が可能です。
MSn 測定模式図
インシュリン6価イオンのデータ
LCMS-IT-TOF 全景(本体幅 1685mm,LCユニット1列幅 260mm)

