分取HPLCのはなし その1

 合成反応後の混合液や天然物抽出液から目的の化合物を高純度で分離・精製することに, HPLCは利用されます。
 HPLC分取システムは,引き続く評価・解析や工程のために必要な化合物を,なるべく短時間に高純度で,ケースによっては大量に分取する目的のために,通常の分析用システムとは異なる能力が求められます。
 目的にあった分取HPLCを選択するためのノウハウと,各種HPLC分取システムご紹介します。
分取量の目標を設定しましょう
目的の分取量によって選択すべき装置やカラムが大きく変わります。「最低限必要な分取量」を見定めた上で,分取HPLCの検討に取り掛かりましょう。

スケールアップ
 ・溶離液組成の確認
 ・スケールアップの基本的な考え方
 ・カラムと装置の選択
目的別分取システムの紹介
構造解析のために分取
生化学用に精製
製品製造のために精製
数十mg程度分取 コンベンショナルHPLC (数回繰り返して分取)
数百mg程度分取 セミ分取システム
g程度分取 大量分取システム
高純度で分取
(可能なら分子量も確認)

ELSD,LCMSを用いて精製効率向上 LCMS/ELSD分取システム
カラム長を長くしたかのような効果で高分離  リサイクル分取システム
低コストで分取
1本のカラムで,複数のカラムを接続するのと同じ効果
 リサイクル分取システム
条件検討から純度検定まで同一システムを使用
流路切替えだけで分析/分取が1つのシステムで
 分析/分取自動切換システム
スピーディに合成/精製品の分取結果確認
一目で試料と分取結果(クロマト、スペクトル),分画管の関連を確認
 Open Solution

☆溶媒の液漏れ対策はお忘れなく
セミ/大量分取システムでは使用する溶媒量が多いので,液漏れなどの対策を必ず行う必要があります。 例えば,ポンプのプランジャシールからの液漏れに備え,プランジャヘッド下部にトレイなどを設置するとよいでしょう。 可燃性溶媒を使用するときは特にご注意ください。 周辺に引火の恐れがある機器を置かないこと,静電気による引火が発生しないよう廃液タンクにアースを設置するなどの対策を推奨します。

◎本Webページの詳細は,TechnicalReport No.31で解説しています。
トップ