栄養成分分析

健康とウェルネスの重視が高まるにつれ、食品と栄養はこれらの健康目標を達成するための重要な要素の 1 つとなっています。 食品は、生鮮品であろうと加工品(缶詰、インスタント食品、冷凍食品、ファストフードなど)であろうと、私たちの生命に欠かせないものです。 消費者は自分が摂取する栄養価に関心があり、自分が摂取する食品に正確に何が含まれているかを知りたいと考えています。加工食品には、保存期間と栄養価を高めるために、添加物や保存料が一般的に添加されます。 食品の安全性と品質を確保するために、許可されている添加物の種類と量の規制やガイドラインが制定されています。 メーカーは主要成分と添加物を測定し、食品表示の要件を満たす必要があります。健康製品やサプリメントも、成分の有効性、安全性、品質の点で関心を集めています。 いずれにしましても、食品の組成分析は不可欠であり、食品と栄養についてのより多くの意味を提供する可能性があります。

ビタミン

ビタミン

 

ビタミン類は、微量で生体内の代謝に重要な役割を果たし、体内では合成できない、もしくは必要量を十分合成できないため、食料から摂取する必要があります。ヒトでは13種がビタミンとして認められ、それぞれの働きは種類によって異なります。ビタミン類は水に溶け易い水溶性ビタミン(ビタミンB群、C等)と油に溶けやすい脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、K)に分かれ、水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンの分析は通常個別に行われます。

ミネラル

ミネラル

 

ミネラルは、タンパク質、炭水化物(糖質)、脂質、ビタミンと並ぶ五大栄養素の一つと数えられ、体内で作ることはできないため、食事から摂る必要があります。ミネラルは体液量や酸・アルカリ度の調整、筋肉や神経の働きの調整にも欠かせず、その他にもビタミンと同様に、炭水化物やタンパク質、脂質などにも深く関わっています。ミネラルの過剰摂取は人体に悪影響を及ぼしますが、現代社会の食生活ではミネラルが不足する傾向があり、サプリメントも普及しています。ミネラルの分析には、原子吸光分光光度計、ICP発光分光分析装置、ICP質量分析計などが用いられています。

脂質

脂肪酸

 

脂質は生物から単離される水に溶けない物質の総称であり、油脂や脂肪酸、グリセリン、コレステロール等を合わせたものを示します。脂質の中でも青魚に多く含まれるDHA、EPAといったオメガ3脂肪酸は、生活習慣病や認知症の予防、抗炎症・抗アレルギー効果などの機能性が報告され、サプリメントとしても普及しています。脂肪酸の分析は、食品から脂質を抽出し、その構成脂肪酸をメチルエステル誘導体化した後、GCまたはGC-MSも用いて分析する手法が一般的です。

フラボノイド

フラボノイド

 

各種ポリフェノールやカロテノイドなどの化合物は、抗酸化作用や代謝促進作用などの機能性成分として知られています。食品中の各種の機能性成分や味覚成分の分析には主にHPLCが用いられており、当社はそれらの分析について豊富な知見やノウハウを有しています。

カロテノイド

カロテノイド

 

 

アミノ酸分析

アミノ酸

 

アミノ酸はタンパク質の合成最小単位の成分ですが、うま味成分として知られるグルタミン酸をはじめ、多くのアミノ酸が呈味成分と知られています。また最近は、アミノ酸のもつ各種の生理活性にも注目が集まり、栄養・機能性食品としても摂取されています。アミノ酸の分析には主にHPLCやLC-MSが用いられ、分析する試料や目的に応じてより適したシステムが選択されています。

有機酸

有機酸

 

食品に含まれる有機酸は、酸味やうま味などおいしさを構成する重要な成分であり、また、最近では消化促進、抗菌効果などでも話題となっています。有機酸の分析は食品開発において有用なアプローチですが、食品などの夾雑成分の多い試料から各種有機酸を特異的かつ高感度に検出するにはノウハウが必要です。有機酸分析システムは、各種有機酸の一斉分析手法として、食品開発の場に使用されています。

砂糖

 

糖といえば甘味のもととして、食品の原料や調味料に使用される最も身近な成分の1つです。しかし、糖と一口に言っても多くの種類があり、その甘味、生理活性は大きく異なります。また、糖は昨今のダイエットや健康志向を受け、甘味料の開発や機能性食品の開発などに注目が集まり、研究開発がさかんな分野でもあります。還元糖分析システムは、醸造食品などの試料から各種還元糖の高感度な分析手法として、食品の研究開発の場に使用されています。

甘味料

甘味料

 

 

苦み

苦み

 

 

鮮度

鮮度

 

食品の新鮮さは、その味、香り、外観または物性にもに影響を及ぼします。 食品の新鮮な状態を維持するために、食品の加工や保存技術の改善が進められています。鮮度の評価指標の1つとして、K値は水産物の品質を評価するために使用されます。