MS50周年記念特設サイト - ユーザーインタビュー 2020年6月号

島津MS製品のユーザー様の声を集めました。世界中の皆様からのメッセージをインタビュー形式でご紹介いたします。

Prabodh Satyal, PhD.

Prabodh Satyal, PhD.
Chief Scientific Officer & Owner, Aromatic Plant Research Center, USA

主な研究分野
天然物化学、エッセンシャルオイル

1. 島津製作所をお知りになったきっかけを教えてください。

私は2004年からエッセンシャルオイルの研究に従事していますが,エッセンシャルオイル関連の出版物で島津装置に関する良い評判を数多く見てきました。2013年にAlchemy Aromaticsに入社し,実際に島津のGCMSを使って仕事を始めました。エッセンシャルオイルの混入物の分析において,島津の装置はより速く,便利で,操作もとてもシンプルでした。その後,2017年にパートナーと会社を設立して以来,LCMS,GC-FID,GCMSやHPLCなどの島津装置を導入してきました。

2. ご自身の研究分野をご紹介ください。また,どういった用途で島津製作所の分析装置をご使用いただいていますか?

私のラボでは主にエッセンシャルオイルと香料植物の研究をしています。残留溶媒,残留農薬,マイコトキシン,力価試験,不純物混入試験および天然抽出物とエッセンシャルオイルのプロファイリングを行っています。不揮発性成分の分析にはHPLC,揮発性成分の分析にはGCMS,そして微量分析にはトリプル四重極質量分析計を使用しています。

3. 島津製作所の装置を採用いただいている理由をお聞かせください。

島津は装置の性能が優れていることに加えて,顧客サポートが素晴らしく,顧客との共同研究にも熱心です。島津装置のソフトウェアおよびハードウェアは信頼性と堅牢性に優れており,操作やメンテナンスも容易です。そして,装置の感度は業界最高レベルで,価格もリーズナブルです。

4. ご自身の研究分野における,質量分析技術の動向やトレンドについて教えてください。

私たちの分野では,天然香料への異物混入の手口が日々巧妙化していますので,同位体比質量分析に関する注目度が高まっています。そのため,天然香料の判別において,エッセンシャルオイルの混合物分析の自動化およびエナンチオ選択的GC-MS分析のためのさらに良いソリューションの開発が重要な課題であると考えています。

5. 島津製作所や質量分析技術の発展に関して,どのようなことを期待いただいているでしょうか。

私が最も期待しているのは,装置のソフトウェアとハードウェア面の更なる技術の向上です。今は人工知能の時代です。AI技術をベースとしたシステムの開発を期待しています。また,すべての装置の使い方やメソッド開発のチュートリアル動画を準備できるようになれば,ユーザーにとって大いに役立つと考えています。

Prabodh Satyal, PhD.