MS50周年記念特設サイト - ユーザーインタビュー
2020年2月号

島津MS製品のユーザー様の声を集めました。世界中の皆様からのメッセージをインタビュー形式でご紹介いたします。

Dr. Adam Cawley

Dr. Adam Cawley
Science Manager, Australian Racing Forensic Laboratory, Racing NSW

主な研究分野
競走馬のアンチドーピング;化学,生物学,薬理学,獣医学を含む学際的研究。

1. 島津製作所のことをお知りになったきっかけを教えてください。

私が最初に使った島津の分析装置はGCMS-QP2010であり,当時はヒトのアンチドーピングにおける尿中ステロイドの分析に使用しました。研究対象を競走馬のアンチドーピングにシフトしてから,島津のGCMS-TQ8040を使用し,馬尿中ステロイド分析の感度と特異度を高めました。また,馬血漿と尿中の様々な種類の薬物分析にLCMS-8050とLCMS-8060を使用しました。

2. ご自身の研究分野をご紹介してください。また,どういった用途で島津製作所の分析装置をご使用いただいていますか?

アンチドーピング検査の対象である投与ペプチドやタンパク質分子を検出するために,私たちはNexera Mikrosシステムを用いたメソッド開発を進めています。本メソッドでは,ノーマルフローのLCタイムスケールでミクロLCレベルの分離とpg/mLでの感度を実現しようとしています。島津とのコラボレーションのもとで,私たちのメタボロミクス研究ではLCMS-9030を用いており,ステロイド類および脂質メディエーターのノンターゲットプロファイリング法の開発に焦点を当てています。また,GC-MSについては,島津と共同でGCMS-QP2020 NXで取得したフルスキャンデータからの自動特徴抽出を行っております。そしてこれらは,ニューサウスウェールズ州競馬生体パスポート(Racing NSW Equine Biological Passport)での,サンプル集団内および個々の馬のトータルイオンクロマトグラム(TIC)の比較に使用されています。

3. 島津製作所の装置をご採用いただいている理由をお聞かせください。

ルーティンのターゲット分析およびメタボロミクス研究では,島津のLCMS-9030は下記の優れた性能を示しました。
A,高速性:DIA(Data Independent Acquisition)モードでは最大100 Hzでの高速データ取得。
B,安定性:1回のキャリブレーションで2週間にわたって質量精度が2ppm以下の分析安定性。
C,CE Spread機能:CE(コリジョンエネルギー)の値を指定した範囲内で連続的に変化させてスペクトルを取得する機能。

私の研究室が島津を選択する理由は,島津が提供している充実なアフターサービスです。経験豊富なアプリケーション担当者やサービスエンジニアによるサポートが高額な契約を必要としないで活用できるところは島津の魅力です。

4. ご自身の研究分野における,質量分析技術の動向やトレンドについて教えてください。

スポーツでのアンチドーピングや,より一般的な法中毒学において,機械学習を利用したノンターゲット薬物スクリーニングの可能性に対する注目が高まっています。医学研究に続き,アンチドーピングラボもオミックスメソッドを用いて,個人間(例:集団内)および個人内(例:長期的)研究での異常値バイオマーカーの同定を行っています。

5. 島津製作所や質量分析技術の発展に関して,どのようなことを期待いただいているでしょうか。

今後の5年間では,人工知能(AI)統合ソフトウェアの開発がさらに進み,品質保証,サンプルレビューや特徴抽出を含む研究室のワークフローの改善に貢献できることを期待しています。

Dr. Adam Cawley

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