LC/MS/MS によるニホンライチョウ糞便のメタボローム解析
~絶滅危惧種の飼育技術確立への応用~

アプリケーションニュース

国際自然保護連合が発表した2017年版の最新のレッドリストによると,絶滅の恐れが高いとされる3つのランク(CR,EN,VU)に25,821種の野生生物が記載されています。絶滅危惧種の多くは飼育が難しく,各分野の専門家が連携して飼育技術の開発に取り組んでいます。ニホンライチョウは,近年その個体数が減少し,絶滅が危惧されています。絶滅から守るため,動物園等の域外での増殖・野生復帰を目指す取り組みがなされていますが,解決すべき課題がいくつかあります。
その一つとして,野生のニホンライチョウが食べる高山植物を人工飼育のニホンライチョウが食べると下痢やシュウ酸塩沈着を伴った糸球体腎症を起こす問題があります。これは,人工飼育ではシュウ酸を多く含む高山植物を与えず飼育するため,人工飼育のニホンライチョウにはシュウ酸を分解する腸内細菌叢が存在しないためと考えられています。
このように,人工飼育したライチョウの野生復帰には,野生型腸内菌叢の再構築も含めた飼育技術の開発が必要です。腸内細菌叢による宿主への影響を解明する手段として,次世代シーケンサーを用いた菌叢解析や,質量分析計を用いたメタボローム解析等が行われています。
本アプリケーションニュースでは,野生および人工飼育ニホンライチョウの腸内細菌叢が生産する代謝物を含む糞便をLC/MS/MS でメタボローム解析しました。メタボローム解析が野生復帰のための飼育技術の確立に応用できると示唆されたため,その事例をご紹介します。

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