糖鎖解析を省スペース質量分析計で実現
疾病やウィルス感染などに関わる因子の解析に,省スペースの質量分析計をご紹介します。
糖ペプチド解析
疾病などにより,同じタンパク質骨格を持っていても異なる構造や予想箇所に糖鎖が結合していない等の現象があり,糖タンパク質上の糖鎖構造や結合部位を知るためには,対象となる糖タンパク質を直接分析する必要があります。このような分析は,通常大型で高性能な質量分析装置によって実施されますが,省スペース質量分析計でも解析が可能になりました。
小型でもMSn分析能力が高く,糖ペプチドのように分子サイズが大きく構造が複雑な成分であっても解析可能です!
N-結合型糖鎖解析
抗原性やウィルス感染など,多くの疾患に関わる重要な因子,シアル酸結合様式。判別にはHPLCが主に用いられますが,シアル酸を多く有する糖鎖の場合は判別が困難,という技術的問題がありました。近年では糖鎖の分析に質量分析計が多く利用されるようになりましたが,シアル酸残基は不安定で分析途上で脱離しやすく,結合異性体が区別できない等の課題があります。
当社で開発したSALSA法(シアル酸結合様式特異的修飾法:特許第06135710号)を用いてシアル酸残基を安定化し,省スペース質量分析計で検出・解析した事例をご紹介します。
田中耕一記念質量分析研究所
MALDI-MSをコア技術とし、次世代質量分析システムの開発などに取り組む「田中耕一記念質量分析研究所」のご紹介です。
▼質量分析研究者向け参考資料
https://www.shimadzu.co.jp/mass-research/document.html
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小型・軽量な装置サイズながら,高感度なMSn測定が可能。 さまざまなアプリケーションへのニーズに応えます。