TGA-50/50H, 51/51H

ミクロ,マクロ 熱重量測定装置

アプリケーション

1. 食用油(サラダ油)の酸化劣化の測定

食用油の味,におい,色などは長期間の貯蔵や加熱によって変化します。その主たる原因は酸化反応と思われます。酸化による質量変化はTGによって測定することができます。その結果は貯蔵条件や寿命の推定,抗酸化剤の評価などに応用されます。ここではサラダ油を酸素中で加熱しました。153.5℃から酸素の吸収が始まり0.95%の増量が検出されました。この量は試料の表面積に影響されます。ここでは直径10φ の特殊セルを使用しました。

Fig.1 サラダ油の酸素中のTG曲線

2. 向精神薬(シクロバルビタール)の熱安定性試験

ここではシクロバルビタールを窒素中で3,5,7.5,10℃ /min の加熱速度で測定しました。反応速度解析を行う場合,以下の反応速度式を用います。
dx/dt = a exp(-ΔE/RT)(1-C)n-1
dx/dt : 反応速度 C : 反応率
a : 頻度因子 T : 絶対温度
ΔE : 活性化エネルギー n : 反応次数
R : 気体定数
この反応速度式に従う化学反応をTGAによって種々の加熱速度で測定し,ある減量率に対する温度の逆数(1/T)と加熱速度の対数(LOG A)をプロット(小沢プロット)すると直線が得られ,その勾配から活性化エネルギー(ΔE)が求められます。ここでは109.2KJ/mol の活性化エネルギーを示しました。更に頻度因子や反応次数などの反応速度パラメータが計算され,これらの値をもとに等温解析が可能となり,各温度での反応率とそれに要する時間を求めることができます。ここでは,30℃に保持した場合,3.69×106 時間(約421年)後には20%分解が進行するであろうと予測できます。

Fig.2 シクロバルビタールの熱分解反応の解析

Fig.3 シクロバルビタールの30℃における反応時間の推定

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