課題解決事例1

細胞観察(1)
ナノサーチ顕微鏡SFT-3500を使った課題解決事例
「ミリ」レベルの視野から,「ナノ」レベルの観察対象を迷わず位置決め

【克服すべき課題】 細胞をもっと高分解能でみたいが,光学顕微鏡だと分解能が足りない。
           走査型プローブ顕微鏡(SPM)だと,全体像から観察部位を探しだせない。

 培養細胞の観察を光学顕微鏡で行っているが,細胞のもつ機能性をさらに詳しく研究するために,細胞をもっと高分解能でみたいと考えています。 組織再生で重要な役割を担う細胞外マトリックスを、全体像から見つけだそうとしましたが,光学顕微鏡では見えません。 高分解能である,原子間力顕微鏡で観察してみましたが,高倍率すぎて細胞外マトリックスを探しだすに非常に時間がかかります。

【解決!】
一般に細胞の観察には光学顕微鏡や蛍光顕微鏡が使われますが分解能に限界があります。一方SPMだと,光学顕微鏡との/倍率の違いが非常に大きいために,試料の特異点を探しだすのに非常に時間がかかります。そこで,「光学顕微鏡」「レーザー顕微鏡」「走査型プローブ顕微鏡」の撮像法をもつナノサーチ顕微鏡 SFT-3500を用いたところ,一細胞の細胞外マトリックスの高倍率観察を行うことができました。

【観察の詳細】
再生医療の分野では,細胞の分化・増殖などの生物学的研究と共に,細胞の持つ機能性と人工材料や生体由来材料とを組み合わせて生体組織に類似した機能を有する組織を再生する細胞工学が研究されています。 細胞工学では,組織の再生に必要とされ細胞の接着に重要な役割を持つ足場材料(以下,細胞外マトリックス)の観察が,研究の鍵となってきています。

 レーザ顕微鏡の観察倍率200倍で見た培養細胞の全体像では,細胞ひとつひとつが明瞭に観察されています。 さらに,観察倍率4000倍では細胞と細胞外マトリックス確認できました。 網目が観察されているのが細胞外マトリックスです。 ぼんやり見えていた細胞外マトリックスの網目が,観察倍率6000倍の高倍率像では細かな網目で構成されていることが分かります。
次に、無数の細胞外マトリックスの一繊維を狙って,走査型プローブ顕微鏡 観察倍率30万倍で観察しました。 超高倍率像により,細胞外マトリックスを構成するコラーゲン原線維まで見ることができ,コラーゲン特有の縞構造が認められました。

● 培養日数による違いなどより詳細なデータは島津評論 Vol.64 [3・4] (2007) 特集論文「「ナノサーチ顕微鏡による細胞外マトリックスの観察」」でご紹介しています。  
論文記事(PDF)をご希望の場合は、お問い合わせフォーム(「論文に関するお問い合わせ」)に,島津評論 64〔3・4〕 131~137 (2008.4)とお書きいただきご請求ください。


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