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No. O79
全有機体炭素測定
プレクリーンバイアルを用いた TOC 測定
医薬品製造業や半導体製造業などの多くの産業分野では、
超純水や洗浄溶液など TOC 濃度の低いサンプルを分析する
ことがあります。水質や装置の清浄度が設けられた基準を満
たしていることを確認するため、TOC 値を定期的に管理する
ことが必要です。
採水時は清浄なサンプルでも、それ以降は、水と接触する
物質や大気から有機物や二酸化炭素が溶け込み、汚染が進み
ます。このため測定値が実際よりも高くなり、再分析が必要
となることがあります。したがって、TOC 濃度の低い試料を
取り扱う場合には、サンプルの汚染に対する対策が最も重要
です。
M. Tanaka
図1 保証書付きプレクリーンバイアル「TOC 計用 CQ バイアル」
サンプル容器の不純物
TOC 測定では、超純水や使用する試薬や周囲環境に加えて、
試料容器やガラス器具からのコンタミによる影響が見られ
ることがあります。これらは突発的に起こり、多くの場合で
再現性もなく明確な原因もわかりません。USP<643>におい
て、容器には「有機残留物を入念に洗浄した」ガラス器具を
規定しているのはこのためです。USP<1051>には、熱硝酸や
クロム酸-硫酸混合物による洗浄方法などいくつかの方法が
記載されています。リン酸三ナトリウムと合成洗剤による洗
浄は安全な代替法ですが、長時間のすすぎが必要となります。
洗浄方法を定める場合は、その手順が適切で効果的である
ことを証明することが重要ですが、そのために多くの時間や
労力が必要です。さらに、洗浄後に TOC 汚染が起こらない
ようにガラス器具を保管する方法を検証することも必要で
す。
保証書付きプレクリーンバイアル
確実な高感度測定をサポートする保証書付きプレクリー
ンバイアル「TOC 計用 CQ バイアル」を紹介します。
CQ バイアルは洗浄済みで、開封後そのまま使用できます。
バイアルの洗浄、乾燥、保管といった作業における手間や時
間を削減し、作業者のミスやレベルのばらつきによる品質リ
スクを低減します。
表 1 プレクリーンバイアルの仕様
製品名 TOC 計用 CQ バイアル
部品番号 227-34039-01
内容物 40 mL バイアル×72 本、品質保証書
対応機種
TOC 計用のオートサンプラ
(40 mL のバイアルを使用するもの)
図 2 CQ バイアルと品質保証書
CQ バイアルは、厳密な手順にしたがって製造・洗浄され
ています。その後、1 個 1 個に防塵キャップが取り付けられ、
埃などが出にくいプラスチック製の箱に梱包されています。
製品にはロット番号がついており、バイアル内への溶出が
10 µgC/L(炭素濃度が 10 µg/L)以下であることを宣言する
品質保証書が付属しています。
CQ バイアルは使用場所で開封して、そのままサンプルを
充填することができます。事前の洗浄は必要ありません。超
純水や未知試料のほか、校正用標準液やコントロール試料に
も CQ バイアルを使用すると、ワークフローの全般に渡って
エラーを低減し、品質を高めることができます。本稿では、
CQ バイアルと使用後に洗浄した再利用バイアルを使用して
超純水を測定したデータを紹介します。