不安定な成分も確実に分析
従来の溶媒抽出では抽出溶媒と反応してしまう成分や,濃縮工程で熱分解・酸化してしまう成分も,抽出溶媒としてCO2を用い,濃縮工程も不要なNexera UCでは安定に分析できます。非常に酸化されやすい還元型コエンザイムQ10も,試料中の状態を保ったまま分析できます。
乾燥ろ紙血スポッティング(DBS)からバイオマーカーを分析
Nexera UCでは微量の液体サンプル中の成分の抽出も可能です。バイオマーカー探索のときは,DBSの血液スポットを専用の0.2 mL抽出容器に入れるだけで分析が可能です。
洗浄バリデーションの前処理を大幅に簡略化
医薬品製造において,設備内の前製品薬物の交叉汚染や異物混入を防止するために行われる洗浄バリデーションも,Nexera UCはサンプリングを行ったスワブ材を抽出容器に入れるだけで,抽出から分析まで自動で行います。これまでの洗浄バリデーションではサンプリングを行ったスワブ材を水で抽出後、TOCで分析するのが一般的でした。しかし,疎水性の医薬品の場合はエタノール等で拭き取る必要があるため,TOCでは対応不可能です。Nexera UCなら,あらゆる医薬品製造における洗浄バリデーションを1ステップで行えます。
ポリマー中の添加剤を超臨界流体で迅速抽出
ポリマー材料の熱や光による劣化阻止や機能性向上のために用いられるポリマー添加剤は、Irganox1010に代表されるように,通常,低抽出性・低揮散性です。そのため,GCでは検出できないことが多く,THFやクロロホルムに対して難溶性を示すので,GPC分析も困難でした。Nexera UCはこれらの分析にも大きな力を発揮します。試料を粉砕して抽出容器に入れるだけで,不安定もしくは微量の添加剤分析を行うことができます。