FF-2020

化学・機械・環境分野における運用例

におい識別装置の運用例を,測定データの解説を交えながらご紹介します。得られた結果から何がわかるのか?
解説をお読みいただくと,においの変化が何を意味しているのかがわかります。

4. 化学製品の臭気評価
4-1) 素材の異なる食品用容器のにおい比較(絶対値表現解析 スタンダードモード,ユーザーモード)
4-2) 銘柄の異なる食品用ラップのにおい比較(絶対値表現解析 スタンダードモード,ユーザーモード)
4-3) 包装内部の臭気評価(絶対値表現解析 スタンダードモード)

5. 脱臭・消臭効果の評価
5-1) 車の内装化成品の低臭化評価(絶対値表現解析 スタンダードモード)
5-2) 脱臭装置の脱臭方法(絶対値表現解析 スタンダードモード)
5-3) 脱臭機能素材の脱臭効果の評価(絶対値表現解析 スタンダードモード)

6. 物性評価
6-1) ゴムパッキンの着香性(絶対値表現解析 スタンダードモード)

7. 環境・居住空間の臭気評価
7-1) 車室内大気の連続モニタリング(絶対値表現解析 スタンダードモード)
7-2) 環境モニタリング(絶対値表現解析 スタンダードモード,ユーザーモード)
7-3) 駅トイレ臭の連続モニタリング(絶対値表現解析 ユーザーモード)

4.化学製品の臭気評価

化学製品の臭気評価に利用できます。

4-1)素材の異なる食品用容器のにおい比較(絶対値表現解析 スタンダードモード,ユーザーモード)

素材の異なる4種の食品用容器の臭気の質の比較,全素材の混ざった混合サンプルと各素材との類似性の評価を行った例です。

4種の素材はそれぞれ臭気の質が異なることがわかり,4種の素材を混合したサンプルの臭気と各素材の臭気との類似性の評価では,今回の混合サンプルの臭気はPEとの臭気の類似性が高く,PEの影響が高い結果となりました。

身の回りの生活用品には,多くのプラスチックが使われています。近年の生活環境でのにおいに対する関心の高まりから,このようなプラスチック製の生活用品のにおいにも敏感になり,においを管理し,コントロールすることが必要とされています。

4-2) 銘柄の異なる食品用ラップのにおい比較(絶対値表現解析 スタンダードモード,ユーザーモード)

銘柄の異なる市販の食品用ラップの臭気の質と強さの比較評価を行った例です。

においの質の評価として絶対値表現解析のユーザーモードを用いて,製品間の類似性を評価しました。BとCはかなり類似性が高くAとDとは大きく異なり,AとDは比較的類似性が低い結果になりました。また,においの強さとして,各サンプルの臭気指数に相当する値(臭気指数相当値)を示した結果から,BとCが においが強く,次にDでAが最もにおいが弱いという結果になりました。

食品や飲料そのもののにおいだけでなく,内容物への移り香といった問題などから,包装材や容器の臭気に対しても大きな関心が寄せられています。

4-3) 包装内部の臭気評価(絶対値表現解析 スタンダードモード)

メーカーの異なる錠剤の包装内部の臭気を比較評価した例です。

においの質は,類似度よりC社はA社B社に比べ,かなり異なることが分かります。 またA社,B社それぞれ,初期と保存試験後とで若干ながらにおいの質が異なっていることも分かります。 においの強さとして,各サンプルの臭気指数に相当する値(臭気指数相当値)を示した結果から、C社はにおいがかなり強い結果となりました。 またA社はB社に比べて保存試験後も包装内のにおいの上昇が少ない結果となりました。

医薬品の錠剤や食品・飲料などは多くの場合何らかの包装やパッケージングがされていますが,その包装内部のにおいについて,例えば,包装を開けたときの内部からのにおいなど,関心が高くなっています。 そのため,製品由来のにおいや包装材由来のにおいについても,その低減のため,においの発生の少ない素材などの開発や使用による改良が行われています。

5.脱臭・消臭効果の評価

脱臭・消臭処理方法の検討や,脱臭機能素材の改良の評価に利用できます。

 

5-1) 車の内装化成品の低臭化評価(絶対値表現解析 スタンダードモード)

車の内装化成品について従来品,低臭気製品,従来品の消臭処理品とで,低臭気化の評価を行った例です。

においの質は,低臭気品,従来品,および従来品の消臭処理品でかなり異なっていることがわかります。 また,においの強さを表わす臭気指数相当値から,低臭気品が最もにおいが弱いことがわかり,従来品の消臭処理よりも効果があることが考察されます。

室内や車内といった生活空間中のにおいについての関心が非常に高まっています。 そのような空間中で異臭の発生源となる室内内装材や車内内装品について,材料や製法など検討して低臭気の製品の開発を行ったり,従来の製品に対しても消臭処理を行い,異臭の発生を低減する努力が行われています。

5-2) 脱臭装置の脱臭方法(絶対値表現解析 スタンダードモード)

方法の異なる脱臭処理間での生ゴミ臭の脱臭効果の評価を行った例です。

処理方法Bが最も脱臭に効果があったと考えられます。

生ごみ処理中に発生する臭気や排気臭を低減するため脱臭装置の研究開発が行われています。

5-3) 脱臭機能素材の脱臭効果の評価(絶対値表現解析 スタンダードモード)

病室内の大気を想定したグルタルアルデヒド由来のガスを用いて,従来素材と改良素材による脱臭効果の比較を行った例です。


素材別の脱臭処理後の臭気の類似度より,評価用ガスを脱臭処理した後の臭気の質は従来素材と改良素材とで若干異なっていることがわかります。 臭気寄与より従来素材により評価用ガスは全体的ににおいが弱くなるが,改良素材を用いると同様の傾向でさらに弱くなるという結果になりました。
においの強さとして各サンプルの臭気指数に相当する値(臭気指数相当値)を示した結果からも従来素材でもにおいが弱くなるが,改良素材を用いるとさらににおいが弱くなり,従来素材よりも脱臭効果が高いという結果になりました。

6.物性評価

製造ラインの管理やメンテナンスへの応用に利用できます。

6-1) ゴムパッキンの着香性(絶対値表現解析 スタンダードモード)

素材の異なるゴムパッキングの着香性の評価を行った例です。

今回の解析結果から,改良製品は他の既存の素材に比べて着香性が非常に低く,製造ラインの配管部品への利用用途として優れた効果があるものと評価されます。

飲料・食品等の工場では,ひとつの製造ラインで多品目の商品が順次製造されるのが一般的です。ある商品固有の臭気が別の商品へ移らないよう,製造管理としてラインの適切な洗浄方法や配管部品の検討など,臭気に対する細心の注意が払われています。
 

7.環境・居住空間の臭気評価

居住空間や大気環境の臭気評価に利用できます。また,その応用として,においに対する不快度評価にも利用できます。

7-1) 車室内大気の連続モニタリング(絶対値表現解析 スタンダードモード)

自動車の空調の設定を変えることによる,自動車内の臭気の強さの変化を測定し評価した例です。

グラフの前半の結果から,空調設定を外気導入にすることによって車内の臭気が弱くなることが考察されます。

近年,生活環境向上の要求が高まっている中,生活空間のにおいについての関心も高まっています。 自動車の車内のにおいに対しても気になる人が増えており,内装品由来の樹脂臭や,空調からの異臭の問題なども増えています。FF-2020内蔵のポンプによってガスを吸引サンプリングしますので,ある測定点での臭気を連続的に測定できるので,例えば運転席周辺の車内の臭気の変動も評価できます。

7-2) 環境モニタリング(絶対値表現解析 スタンダードモード,ユーザーモード)

FF-2020は,内蔵のポンプによって連続自動測定が可能です。この機能を用いて,事業所内の大気環境の連続モニタリングを行った例です。
例えば,常時は上図のように,トータル臭気指数をモニターし,異常値を示した場合,スタンダードモードによる臭気寄与および類似度で大気の質を表現するとともに,ユーザーモードで悪臭の発生源の推定を行い,原因場所の判断などを行うといった応用も可能と考えられます。

7-3) 駅トイレ臭の連続モニタリング(絶対値表現解析 ユーザーモード)

駅構内のトイレの臭気を連続モニタリングし,パネラーが不快と感じる割合を調べた例です。


ユーザーモードを用いて悪臭源と思われるにおいをサンプリングし,そのにおいの不快度を10名程度のパネルで求めておき,そのデータを絶対値表現解析ソフトに入力することにより,トータルの不快度と,そのときのそれぞれの悪臭源の全不快度に占める割合を求めることができます。
休日に比べ,平日は相対的に不快度が高く,また平日は7時半ごろの通勤ピークににおいが増大しているのが分かります。

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