LCMS-IT-TOF

液体クロマトグラフ質量分析計

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イオン化オプション(APCI)

イオン化法の適用範囲

 LCMS-IT-TOFのイオン化法は,適用範囲の広いESI法を採用していますが,より極性の低い化合物向けのイオン化オプションとして,APCI法(大気圧化学イオン化法)があります。
 APCI法(Atmospheric Pressure Chemical Ionization)は,分析サンプルを熱とコロナ放電によりイオン化する手法です。APCI法は中極性化合物のイオン化に優れており,LCMS-IT-TOFの応用拡大が期待できます。サンプルに応じて,イオン化法をお選びください。

APCI-ITTOF (LCMS-IT-TOF用大気圧化学イオン化キット)

APCI-ITTOF
  • APCI法は反応イオン(溶媒由来)とのイオン-分子反応を用いてイオン化する方法
  • 中極性化合物の分析が可能
    (ステロイド,脂質,糖類,農薬など)
  • LCMS-IT-TOF用ソフトウェアLCMSsolutionによるコントロール,データの処理が可能

APCI法の原理・構成

大気圧化学イオン化法(Atmospheric Pressure Chemical Ionization ;APCI法)

APCI

サンプルを,反応イオンとのイオン-分子反応を用いてイオン化するイオン化法です。
 試料溶液をヒーター中(400℃程度に加熱)にN2ガスなどを用いてスプレーし,溶媒と試料分子を気化させます。 溶媒分子はコロナ放電によってイオン化され,安定した反応イオンを生じます。この反応イオンと試料分子の間でプロトン授受が起こり(イオン分子反応),試料分子はプロトン付加あるいはプロトン脱離を起こしイオンとなります。このイオン分子反応にはプロトン移動反応,求電子付加反応などいくつかのパターンが知られています。ESIと同様に,主としてプロトン化分子(あるいは脱プロトン化分子)が検出され,脂溶性の高い化合物,溶液中でイオン化しない化合物の分析に用いられます。

測定例

MTDATA

 有機EL素子の材料として代表的なMTDATA[4,4',4”-Tris(3-methyl-phenylphenylamino)tri-phenylamine]です。プロトン付加分子[M+H] + がベースピークとして観測されました。各々の精密質量からMTDATAと同定できました。
 また,m/z 530.2628,607.3000,698.3422でMTDATAが開裂したフラグメントイオンも観測されています。

MTDATAマススペクトル

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