移動相の脱気
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LCtalk特集号「移動相の脱気」
 これまで見てきましたように,移動相中の空気が引き起こす諸問題,つまり「流路中の気泡発生によるトラブル」と「溶解している空気(酸素)量の変化による検出への悪影響」を抑制するには,移動相を適切に脱気してやることが有効です。

 脱気についても冒頭イラストで触れたアスピレータによる脱気は,ひと昔前には“必ずやるべきこと”と思われていたのですが,記事に示したような留意点があり,現在では気-液分離膜を用いた減圧脱気(脱気ユニット)がよく用いられ,より厳密な脱気にはヘリウムパージが用いられています。
 なお,特定の条件では,移動相の脱気をすることにより,試料溶媒中の溶存空気由来のピークが出現することもあります。
 HPLCご利用の皆様が,本誌を参考にして頂き,用途に応じて脱気方法を選択・活用していただきますよう,お願いいたします。
(Eg)