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LCtalk特集号「移動相の脱気」

2-1)液温上昇

 倉庫で冷えていた溶媒を,暖かい室内で用いる場合など,温度が上がると一般に気体の飽和溶解量が減少するため,過剰に溶解している気体が気泡となって出てくることになります。 コーラを温めて開封した方が,炭酸ガス(CO2)が勢いよく発生するのはこの原理です

図3中に,水に対するO2,N2の飽和溶解量曲線がありますが,気体の分圧が1気圧の場合で示されています 実際の空気は,O2=20%,N2=78%ですから,接液する気体が空気の場合,O2,N2の溶解量は,それぞれ約0.2,0.8を乗じたものになります。

2-1)液温上昇イラスト
* 1気圧(1atm) = 1.013×105Pa
水1mlに対するCO2,O2,N2,He溶解量への温度影響(気体分圧1atm)

図3 水1mLに対するCO2,O2,N2,He溶解量への温度影響(気体分圧1atm)