ヨーグルト中オロト酸の分析(HPLC)

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 オロト酸は乳清から発見された化合物で,オロチン酸,オロット酸,ウラシル-6-カルボン酸とも呼ばれます。オロト酸は第3類医薬品として一般医薬品や化粧品などに配合されてきましたが,平成24年1月に「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質(原材料)リスト」に掲載され,今後健康食品などへの利用が期待されています。ここでは,逆相クロマトグラフィーによるヨーグルト中オロト酸の分析例についてご紹介します。
 オロト酸の構造を図1に示します。

図1 オロト酸の構造

図1 オロト酸の構造

 

オロト酸は極性が高く,一般的なODSカラムでは保持されにくい成分であり,有機溶媒を含まない移動相(水溶液 100%)を用いる必要があります。しかし,このような移動相を用いると保持時間が徐々に早くなる傾向があり,安定した分析ができないことがあります。そこで,今回は水溶液100%の移動相条件下でも安定して分析できるように設計された“Hydrosphere C18”(株式会社ワイエムシー)を用い,オロト酸分析の検討を行いました。図2に,オロト酸標準液(10mg/L) のクロマトグラムを,また表1に分析条件を示します。

 

オロト酸標準液 0.1mg/Lから10mg/Lを用いて得られた検量線を図3に示します。相関係数(R)0.9999以上と良好な直線性が得られました。図4に,ヨーグルトのクロマトグラムを示します。サンプルは限外ろ過膜でろ過後,水で10倍希釈して分析しました。


本分析条件により,極性の高いオロト酸をODSカラムで保持させ,水溶液100%の移動相を用いながらも安定した分析が可能となりました。(Nm)

[参考文献] 厚生労働省:医薬品の範囲に関する基準の一部改正について,薬食発0123第3号,平成24年1月23日

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