前処理機能付きオートサンプラによるアミノ酸の自動プレカラム誘導体化

UHPLC Technical

LCtalk85号 TEC
 アミノ酸のプレカラム誘導体化を手動操作で行う場合,操作の煩雑性に加えて,反応時間のばらつきなどにより十分な精度が得られないことがあります。このような場合,LCtalk79号,80号の本ページでご紹介しましたSIL-30ACオートサンプラの前処理機能を応用することにより,精度が高い誘導体化反応を行うことが可能になります。
 今回は,SIL-30ACを用いたo-フタルアルデヒド(OPA)およびクロロぎ酸9-フルオレニルメチル(FMOC)によるアミノ酸の自動プレカラム誘導体化法についてご紹介します。

⇒ LCtalk79号 TEC「標準液・試料溶液の自動希釈調製分析法」のWebページはこちら
⇒ LCtalk80号 TEC「内標準溶液添加の自動化」のWebページはこちら

アミノ酸の自動誘導体化手順

図1に,SIL-30ACを用いたアミノ酸の自動プレカラム誘導体化手順を示します。空バイアルを用意し,このバイアルに誘導体化試薬とアミノ酸を含む試料を分注・混合することにより,アミノ酸を誘導体化します。

一級アミノ酸は,OPAおよび3-メルカプトプロピオン酸により蛍光誘導体化されます(図2)。これら 試薬で誘導体化されない二級アミノ酸は,次に添加するFMOCにより蛍光誘導体に変換します(図3)。

図1 アミノ酸の自動プレカラム誘導体化手順
図1. アミノ酸の自動プレカラム誘導体化手順
図2 OPA/3-メルカプトプロピオン酸による一級アミノ酸の誘導体化
図2 OPA/3-メルカプトプロピオン酸による
一級アミノ酸の誘導体化
図3 FMOCによる二級アミノ酸の誘導体化
図3 FMOCによる二級アミノ酸の誘導体化

アミノ酸標準液の分析

SIL-30ACを用いた自動プレカラム誘導体化により, アミノ酸22成分混合標準液を超高速LC(UHPLC)分析しました。表1に分析条件を,図4に誘導体化されたアミノ酸22成分のクロマトグラムを示します。

OPAとFMOCとでは誘導体化されたアミノ酸の励起および蛍光波長が異なりますが,蛍光検出器RF-20Axsの波長切換機能を使用することにより,一級アミノ酸と二級アミノ酸を一斉分析することができます。

表2に本分析におけるピーク面積再現性を,図5に検量線を示します。いずれも良好な結果が得られました。

表1. 22種アミノ酸一斉分析条件
図4 アミノ酸22成分混合標準溶液のクロマトグラム
図4 アミノ酸22成分混合標準溶液のクロマトグラム
表2 アミノ酸標準液によるピーク面積再現性(n=6)
表2 アミノ酸標準液によるピーク面積再現性(n=6)
図5 検量線
図5 検量線

実試料の分析

標準液と同様の手順により,実試料の分析を行いました。図6に清涼飲料水,図7にサプリメントのクロマトグラムを示します。

清涼飲料水は 0.1 mol/L 塩酸で希釈し,孔径0.2 μmメンブランフィルターでろ過後分析しました。サプリメントは粉砕,水溶解し,同様にメンブランフィルターでろ過後分析しました。

図6 清涼飲料水のクロマトグラム
図6 清涼飲料水のクロマトグラム
図7 サプリメントのクロマトグラム
図7 サプリメントのクロマトグラム

以上のように,従来手作業で行っていたアミノ酸のプレカラム誘導体化を,前処理機能付きSIL-30ACオートサンプラを用いて自動化することにより,作業の省力化だけでなく,分析精度を高めることができます。

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