リチウムイオン二次電池用電解液中 六ふっ化りん酸リチウムの分析(HPLC)

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リチウムイオン二次電池は高効率・高エネルギー密度という特徴を持つため,ノートパソコンや携帯電話などの携帯機器に幅広く使用されています。また近年では電気自動車用のバッテリーとしての利用も期待されています。リチウムイオン二次電池用電解液中でリチウムイオンが正極と負極の間を移動するための媒体となるのが電解質です。リチウムイオン二次電池用電解質には非水系溶媒中で解離し,正極・負極で生じる酸化・還元雰囲気に耐えられる物質が望まれ,代表的なものに六ふっ化りん酸リチウムがあります。

ここでは,HPLC によるリチウムイオン二次電池用電解液中の六ふっ化りん酸イオンの分析例をご紹介します。

標準試料の分析

 一般的に無機イオンの分析にはイオンクロマトグラフィーが用いられますが,六ふっ化りん酸リチウムは加水分解を受ける性質を持つため,水溶液を溶離液に用いるイオンクロマトグラフィーは好ましいとは言えません。
 ここでは,六ふっ化りん酸イオンの加水分解を抑制するために,非水系溶離液として硝酸リチウムのメタノール溶液を用いました。分析カラムには,陰イオン交換の働きを持つアミノカラムを用い,間接紫外吸収検出法(246 nm)により検出しました。図1 に六ふっ化りん酸イオン標準溶液(500 mg/L)のクロマトグラムを,表1 にその分析条件を示します。

表1 分析条件

表1. 分析条件

電解液の分析

 図2,3 に市販リチウムイオン二次電池から取り出した電解液の分析例を示します。試料はメタノールで500 倍に希釈し,メンブランフィルターでろ過後,HPLC に注入しました。

図1 六ふっ化りん酸イオンのクロマトグラム

図1. 六ふっ化りん酸イオンのクロマトグラム

図2 リチウムイオン二次電池用電解液A の クロマトグラム

図2. リチウムイオン二次電池用電解液A のクロマトグラム

図3 リチウムイオン二次電池用電解液B の クロマトグラム

図3. リチウムイオン二次電池用電解液B のクロマトグラム

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