HIC-ESP アプリケーション


高性能サプレッサICDS™-40Aを搭載した陰イオンクロマトグラフHIC-ESP
イオンクロマトグラフィーでは、検出時のバックグラウンドレベルとノイズ低下の目的でサプレッサ法が広く使用されています。新開発の陰イオン分析用電気透析式サプレッサICDS-40Aは、①折り返し構造を有する膜透析形の採用で内部容量を低減しピーク拡散を抑制、②連続再生方式で分析サイクル時間を低減、③再生液不要の電気透析式再生でシンプルなシステム構成を実現しています。
またICDS-40Aを搭載した陰イオンクロマトグラフHIC-ESPは、スリムオーブンの採用で設置幅を40%低減し、ラボスペースの有効活用に貢献します。本テクニカルレポートでは、ICDS-40Aの原理と特長、およびHIC-ESPについて紹介します。


US EPA 300 メソッドに準拠した環境・水質分析
多くの国・地域において、環境水及び飲料水の潜在的な健康影響を最小にするために、フッ化物、塩化物、硝酸、亜硝酸及び硫酸イオンなどの一般的な無機陰イオンに対して、基準値が規定されています。これらの無機陰イオンの定量では、サプレッサー方式のイオンクロマトグラフが一般的に用いられています。米国においては、Environmental Protection Agency(EPA、アメリカ合衆国環境保護庁)がMethods 300.0 および300.1 にて、イオンクロマトグラフによる水中の無機陰イオンの分析法を規定しています。陰イオン分析において、サプレッサーは分離時には必要不可欠な溶離液中のナトリウムイオンを検出前に水素イオン置換することで、感度の向上を図ります。ここでは、島津製作所の新しい電気透析式サプレッサーを搭載したイオンクロマトグラフシステムであるHIC-ESP を用い、EPA 300 に準拠した種々の水試料中の一般的な七つの無機陰イオンの定量を行いました。


サプレッサユニットICDS™-40A を用いた水道水の分析
イオンクロマトグラフは溶液中のイオンを高感度に測定することに長けた装置です。その特長から、環境、化学、医薬、食品など多分野にわたり使用されています。なかでも、水道水質分析では「水質基準に関する省令の規定に基づき厚生労働大臣が定める方法(平成15 年厚生労働省告示第261号、逐次改正)」において複数の水質基準項目の測定にイオンクロマトグラフを使用することが定められています。ここでは、サプレッサユニットICDS-40A を用いて上記省令に基づき水道水中の陰イオンを分析した例をご紹介します。

環境水分析への応用

米国環境保護庁(EPA)は環境水中の陰イオン分析に関して分析法(EPA 300.0 Part A)を規定しています。HIC-ESPは環境水中の主な陰イオンを感度良く測定することができます。

 

飲料水分析への応用

Shim-pack™ IC-SA4を用いることで、飲料水分析に要求されるふっ化物イオン、塩化物イオン、亜硝酸イオン、臭化物イオン、硝酸イオン、りん酸イオン、硫酸イオンの他に、亜塩素酸イオン、塩素酸イオン、臭素酸イオンなどを約20分で分離できます。また、山間部を流れる河川水にはケイ酸塩が含まれる場合があり、分析条件によってはふっ化物イオンとピークが重なり、定量を妨害する場合があります。飲料水分析用スタートアップキット(S228-75554-41)は、ケイ酸イオンとふっ化物イオンを完全分離すると共に陰イオンの多成分一斉分析を可能としたカラムや分析条件が予めパッケージ化されているため、システム導入後すぐに信頼性の高い飲料水分析を実施できます。

 
 

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