天びん用語集

計量法・計量制度に関する用語

 
GLP (Good Laboratory Practice)

FDA(米国食品医薬品局)や厚生労働省が定めた医薬品の安全性試験の実施に関する基準。機器は適切に点検、清掃、保守され、測定、解析に使用する機器はテスト、校正、基準化のうち必要なものを適切に実施しなければならない。また、これらの方法、実施計画などを明記した、標準操作手順書(sop)を備え、これらを実施した場合はその日付、内容及び取扱者を文書により、記録し、保管しなければならないことが定められている。

GMP (Good Manufacturing Practice)

FDA(米国食品医薬品局)や厚生省(現厚生労働省)が定めた医薬品の製造管理および品質管理の基準。目的とする品質に適合する製品を恒常的に製造できるようにするため、必要な工程全般についてバリデーションの実施や、教育訓練を含めた管理体制を整える必要がある。試験検査に関係する測定器類についても、定期的に点検・校正・整備し、その記録を作成することが義務づけられる。

HACCP(Hazard Analysis Critical Control Point)

HA(危害分析)とCCP(重要管理点監視)からなり、食品の安全性を確保する手段。つまり、原材料の生産から消費者に渡るまでの工程でのあらゆる(生物的・科学的・物理的)危害の発生を予測し、またその危害が起こらないように工程中の重要な管理点を監視する方式で、危害分析、検証、記録の維持管理など7つの原則から成り立っている。

ISO 9000シリーズ

ISO(国際標準化機構)によって定められた、品質管理及び品質保証の規格。この中に製品が規格の要求事項に適合していることを実証するために、供給者が使用する検査、測定及び試験装置(試験用ソフトウエア含む)を管理し、校正し、維持する手順を文書に定め、維持することが必要と定められている。

QS-9000

米国三大自動車メーカ(ダイムラークライスラー、フォード、GM)及びトラックメーカに部品や材料を供給する際の品質システムの規定です。ISO9000シリーズをベースに自動車業界特有の要求事項が付加され技術能力の審査が厳しくなっています。

ISO/IEC17025

日本ではJIS Q17025として規定されています。校正機関や試験所が特定の試験又は校正を実施する能力があるものとして認定を受けようとする場合の一般要求事項を規定したものです。ISO9000シリーズの認証と異なる点は技術的能力の審査が要求事項に含まれることです。

ISO 14001

地球環境への影響を最小化し、企業が自主的に環境保全に取り組む目的で発効した、ISO(国際標準化機構)による環境マネジメントシステムと環境監査に関する国際規格。島津製作所三条工場は1997年6月にISO14001の認証を取得した。

JCSS Japan Calibration Service System (計量法校正事業者認定制度)

計量器の校正をする事業所の能力を審査し、お墨付きを与える制度。独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)が島津製作所など民間の事業所に対し認定します。校正認定事業者は国家標準とのトレーサビリティを確保した質量標準等の供給を行なえます。JCSSロゴマーク付きの校正証明書は国家標準とトレーサビリティがとれている証です。

JCSS分銅

JCSS(Japan Calibration Service System)ロゴマーク付校正証明書の付いた分銅のこと。国(経済産業省)より認定を受けた校正認定事業者は分銅の校正を行いこの証明を発行することができる。JCSSロゴマークは、すなわち国家標準とトレーサビリティーがとれていることを示す。

OIML(International Organization of Legal Metrology)

国際法定計量機関。各国計量法を世界的観点から調和、整合させる目的で1955年に設立された。平成5年に施工された新計量法も多くの点でこの機関の勧告を準用している。

MRA(Mutual Recognition Arrangement)

計量標準国際相互承認協定。相互承認した国家間ではそれぞれの国の国家標準の同等性があるものとされ校正証明書も両国で有効となります。

PRTR (Pollutant Release and Transfer Register)

環境汚染物質排出・移動登録。環境に排出される化学物質の全容を製造から搬送、使用、廃却に至る全行程で把握し、排出量の削減を目指すとともに、環境保全の基礎データとする制度。

SI単位

質量や長さ、その他量を表わす際、1つの量を表わすのに1つの単位という原則のもと、世界共通単位として定められた国際単位。質量では“kg”が基本単位である。質量のほか、長さ、時間、電流などの量を表わす7つの基本単位としてkg、m、s、A、K、mol、cdが定められている。平成11年10月からはSI単位以外の使用が認められなくなった。

SOP (Standard Operating Procedures)

医薬品の安全性試験を恒常的に実施するなどのため、試験の操作、機器の維持管理等についてその実施手順、方法について標準化した手順書。

基準分銅

取引・証明に使うはかり(特定計量器)の検定や検査に使う分銅。平成5年に計量法が改正されてからは一般の事業所は基準分銅の基準器検査は受けられなくなった。(すなわち、所持することはできない)基準器検査が受けられるのは、はかりメーカ、検定所・検査所、計量士などに限られている。

分銅とおもりの違い

分銅とは物理的及び計量的特性、すなわち形状、寸法、材料、表面性状、公称値及び最大許容誤差に関して規定された、質量の実量器(OIML/R111)。一般には公称値が1g、2g、5g、10g、20g、50g・・・・の系列にあるものをいいます。その規定を外れるものがおもりです。

校正認定事業者

校正認定事業者は国(通商産業大臣)の認定を受け、国家標準とトレーサビリティーのとれた標準を一般ユーザに供給できる。その証として、校正認定事業者はJCSSロゴマーク付の校正証明書を交付できる。校正認定業者は国又は指定校正機関で校正を受けた特定二次標準器を用いて校正を実施する。島津製作所は質量分野で日本初の事業者。

定期点検

GLP,GMP,ISO 9000などで要求される、使用中の計量器が設定された仕様に適合しているか、一定の周期で行う点検。

計量のトレーサビリティ

不確かさが全て表記された、切れ目のない比較の連鎖を通じて、通常は国家標準又は国際標準である決められた標準に関連づけられ得る測定結果又は標準の性質(JIS Z8103)。校正の道筋が計量結果から国家計量標準まで切れ目なくつながっていることを明確にする体系です。

日常点検

GLP,GMP,ISO 9000などで要求される、日に1~2回計量器を使用する前に行う点検。

不確かさ

測定量の真の値が存在する範囲を示す推定値(JIS Z8103)。従来の「誤差」や「精度」といった概念は技術分野や国によって統一性がなく、国際度量衡委員会(CIPM)等が中心となり計測データの信頼性の評価を統一する方法としてまとめた新しい尺度。測定精度に影響を及ぼす種々の不確かさ要因を評価し、それら個々の値を合算して求めます。ISO9000、ISO17025等の規格のなかでは不確かさの評価が必須のものとされています。

バリデーション(Validation)

製造所の構造設備並びに手順・工程その他の製造管理及び品質管理の方法(計量精度)が製造する製品に求められる品質を維持できることを検証し、これを文書化すること。

計量に関する用語

 
表わす量

JCSSロゴマーク付校正証明書に記載されている分銅の公称値(質量)。分銅を示す時に“○○gの分銅”というが、その値こと。

協定値

JCSSロゴマーク付校正証明書に記載されている分銅の校正された値。厳密に質量 を測定するには温度、分銅の密度、空気の密度などが明らかになっている必要があるが、それらの値をそれぞれ取り決め(温度20℃、分銅密度8000kg/m3、空気密度1.2kg/m3)に基づき仮定した上での値。

再現性(繰返性)

同一試料を何回計量しても常に同一の計量値を示す能力。通常、標準偏差σ(シグマ)で示す。

最小表示(読取限度)

重さを読み取ることができる最小の値。電子天びんではディジタル表示の最小ステップ。

直線性

ひょう量値が、ゼロ点とひょう量(満量)点を結ぶ直線からはずれている程度。

特定計量器(国家検定品)

取引証明用に使用する計量器。検定(検証印)が必要で2年に一度の定期検査を受ける義務がある。非自動はかり(物体の質量を、静止状態で測定するはかり)では目量が10mg以上であって、目盛標識の数が100以上のものなど。なお、平成5年11月の新計量法施行以前から使用されていて、届出済証が貼付されたはかりも特定計量器となったが、これは期間を限った経過措置であり、このはかりは平成13年10月31日以降は取引証明には使用できなくなるので注意を要する。

ひょう(秤)量

はかれる最大の質量。

不確かさ

測定値の真の値が存在する範囲を示す推定値。JCSSロゴマーク付校正証明書には、この値が記載され、協定値がどれほどの信頼性をもつのか客観的に分かるようになっている。

分解能 ・内部分解能

接近した質量値の差を識別できる能力。最小表示/ひょう量で表わす。小さいほど分解能が高い。内部分解能は電子天びんのディジタル表示にはその差が表れなくても、天びん内部では識別している能力(島津の電子天びんでは、内部分解能は表示の分解能より一桁小さい)。

偏置誤差(四隅誤差)

被計量物を載せ皿の中央に載せてはかった時の計量値と任意の位置に載せてはかった時の差。

目量(めりょう)

隣接する目盛標識(計量値を表示するための数字や点、線のこと)のそれぞれが表わす量の差。最小表示と同じ。

天びんの機能・機構に関する用語

 
LIBROR

島津精密天びんの愛称。LIBROR(ライブラー)とは天びん座の意味。昭和25年に商標登録されて以来、「ライブラー社の天びん」と思い違いをされるほど親しまれている。

PSC(Perfect Self Calibration)

天びんが感度に影響する外気温の変化をキャッチし、天びん自身が内蔵分銅により自動的に校正を開始する。その結果測定者は感度校正を気にかけることなく常に安定した測定ができる。

RS-232C

パソコンとデータのやりとりを行う際のハードウェアの規格。天びん側でもこの規格に準拠しておれば、パソコンから天びんをコントロールしたり、天びんのデータをパソコンに送ることができる。(ただし、WindowsR直結機能のない天びんでは通信用ソフトウェアは別途必要 )BX/BWシリーズやAW/AX/AYシリーズはこのための入出力機構(インタフェース)さらにWindowsR直結機能を標準装備。

WindowsR直結機能

パソコンとケーブル1本で接続するだけで、WindowsRで動いているアプリケーションソフト(Excel等)へ天びんのデータを取込める機能。これにより、パソコンへ取り込むための通 信ソフトが不要となった。(特許取得済)
※USBポートを使う場合は、別途変換キットとドライバのインストールが必要です。 WindowsR Vista への対応についてはご注意いただく必要があります。 詳細はこちら

校正、キャリブレーション

標準器(分銅)を用いて計測器(天びん)の表示値とその真の値との関係を求めること。“校正”には測定値の誤差の大きさをあらかじめ定められた修正限界と比較によって判断する“点検”と、現在の表示値が信頼できないと判断した下で、改めて目盛付を行う、“修正”の意味がある。一般的には後者のことをいうことが多い。

校正分銅内蔵形電子天びん

天びん内部に校正分銅(おもり)を内蔵し、ボタン操作などで、簡単に感度校正できるようにした天びん。島津では校正のタイミングを天びん自身が自動的に判断し、校正する機能“PSC機能タイマーCAL機能などを盛り込み、より便利にしている。

自己補正機構

特定計量器の電気式はかりで校正分銅を内蔵し、重力加速度の影響を補正することができる機構。目量の数(ひょう量/目量)が6000を超える は、使用する場所で検定を受ける必要があるが、この機構を有するものは、現地で自己補正が可能なのでその必要がない。

スーパーデュアルレンジ

ひょう量(大レンジ)内の範囲であれば、風袋消去して1桁細かい小レンジに切り替えることができるタイプ。大きな容器にわずかな試料を調配合する時などに便利に使用できる。

タイマーCAL

時計機能とモータドライブの分銅を天びんが内蔵しており、あらかじめ設定した時刻に天びん自身が内蔵分銅により校正を開始する機能。これにより、始業前・昼休み・夕方など測定作業の邪魔にならない時刻に自動的に校正ができるようになった。

電磁式

電磁力平衡方式または電磁力補償式ともいう。被計量物の重量を電磁力でつり合わせ、そのときの電流の大きさから、ものの重さ(質量)を検出する方式。高精度はかりの主流。

ロードセル式

負荷される重量または力に応じた信号を出力する荷重変換器(ロードセル)を使用して重さを検出する方式。分解能は最高1/10000程度だが、構造が簡単で堅牢なので、分解能をそれほど要しないはかりに使用される。この他、中間的なものに音叉式がある。

ワンボタン校正

モータドライブの分銅を内蔵。ボタン操作だけで極めて簡単に校正できる。

その他の用語

 
汚染クラス(Pollution Degree)

「国際規格 IEC 61010-1:2010」
計測,制御及び試験所使用電気機器の安全要求事項-第1部:一般要求事項に記載された要求事項のひとつで、環境内に存在しうる汚染のレベルを示す数字です。1~4までの4つのクラスに分かれ、通常天びんなどの測定器は私たちが活動している家庭やオフィス環境に相当する「汚染クラス2」に該当します。汚染クラスの数字が大きいほど、測定器にとって環境が厳しいものとなります。

過電圧カテゴリー(Overvoltage Category)

「国際規格 IEC 61010-1:2010」
計測,制御及び試験所使用電気機器の安全要求事項-第1部:一般要求事項に記載された要求事項のひとつで、その測定器が耐えることができる、AC電源からの過渡的過電圧がどの程度かを表している分類のことです。一般に私たちが使用しているAC電源には、雷あるいは容量性・誘導性負荷の開閉によって過渡的な過電圧が生じる可能性があります。このとき予想される過渡的過電圧の大きさがどの程度かを考慮し、対象の測定器を接続してもよいAC電源の場所に関して I からIVまでのカテゴリに分けたものが「過電圧カテゴリー」と呼ばれるものです。通常コンセントに接続する電源コードを使用した機器の一次側電路は「カテゴリーⅡ」とされています。

 

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