ステアリン酸マグネシウムの分布イメージング

ステアリン酸マグネシウムの分布イメージング

医薬品錠剤中の有効成分や滑沢剤等の分布は,服用時の体内での溶出挙動や効能に影響を及ぼします。これらの分布状態の把握は,錠剤に対する重要な評価項目のひとつです。錠剤表面の成分分布状態を前処理なしで迅速に測定できる手法として,顕微ラマン分光光度計によるイメージング測定が大変有効です。
滑沢剤として用いられるステアリン酸マグネシウムの分布状態の測定例をご紹介します。

得られたステアリン酸マグネシウムの分布を図1に水色で示します。画像化には,別途測定したステアリン酸マグネシウムのラマンスペクトルを参照し,シャープで強度的に強い1297 cm-1付近のピークの面積を用いました。画像中の水色部位の代表的なスペクトルを図2の上側に示します。また別途測定して得たステアリン酸マグネシウムのラマンスペクトルを下側に対比して示します。この錠剤表面においてステアリン酸マグネシウムは,極端に偏ることなく概ね均一に分布していることがわかります。ただし,図1中に矢印で示した部位では,他のエリアに比べて若干大きな凝集傾向が見受けられました。

図1 錠剤表面におけるステアリン酸マグネシウムの分布画像

図2 図1の水色部位の代表的なスペクトルとステアリン酸マグネシウムのラマンスペクトル

顕微ラマン分光光度計

顕微ラマン分光光度計

励起レーザを試料上でライン状にフォーカスさせ,そのレーザラインから得られるラマン散乱光をCCD検出器で検出すると共に,試料を設置したXYステージを高速でスキャンさせることで高速でのイメージング測定が可能です。

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