医用分野でのメタボロミクス応用事例

生体機能を維持することで生じる様々な代謝物を網羅的に解析しようとするメタボローム解析の手法は疾患の原因物質を特定や,疾病の早期発見を目的とした疾患バイオマーカー探索など,医用分野において幅広く用いられています。とりわけ代謝活動の中核をなしているTCA回路などの代謝経路を対象とした多成分一斉分析法の需要が高いです。

肺組織におけるナノ粒子とリンの分布の観察

ナノ粒子は我々の生活の中でも幅広く使用されている素材です。肺胞は正常に呼吸し,炎症を抑制するためにリン脂質および中性脂肪を含む肺表面活性物が一定量存在しますが,ナノ粒子の吸引により肺表面活性物が増加することにより,酸素と二酸化炭素の交換がスムーズにできなくなり肺疾患を発症します。​
ここでは,LA-ICPMSによるイメージングにより肺組織中のナノ粒子とリンの分布を観察しました。

 
マウス肝臓内のメタボローム直接分析法の構築

マウス肝臓内のメタボローム直接分析法の構築

新規イオン化法である探針エレクトロスプレーイオン化法:PESI(Probe Electro Spray Ionization)は超極細で低侵襲な探針が試料をサンプリングし,かつ針先に高電圧を付与することにより,サンプリングした対象成分をイオン化させる直接イオン化法であり,クロマトグラフを介さずに試料の分析が可能です。
ここではPESIとタンデム質量分析計による生体組織中メタボロームの直接分析法(インタクト・メタボローム分析法)を構築した例,さらに本法を「CCl4誘導性急性肝障害モデルマウス」のメタボローム解析に応用した例をご紹介します。

ヒトiPS細胞の未分化性の評価

ヒトiPS細胞の未分化性の評価

再生医療の産業化に向けて,高品質かつ大量に細胞を調製し供給する技術開発が求められています。従来,細胞の状態を評価する手法として,遺伝子発現解析などの手法が用いられてきましたが,これらの手法は細胞侵襲的であるため,一般的には培養終了後の評価法として適用されます。我々は培養上清の成分分析による細胞状態の非侵襲的評価法の確立を目指し,液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS/MS)を用いた細胞培地分析プラットフォームC2MAPを開発しました。

その他の応用事例

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