赤ワイン中の脂肪酸

食品類は種々の化合物の混合物であるために,成分の定性分析を行うためには高速液体クロマトグラフ(HPLC)ガスクロマトグラフ(GC)のような分離手段を必要とします。
ここでは,分取LC-FTIR法による食品の成分分析について紹介します。
赤ワインをメンブランフィルターでろ過したのち,HPLCに注入しました。A~Cの各ピークの分離物を分取し,赤外スペクトルを拡散反射法で測定しました。
 

赤ワインのLCクロマトグラム  ピークAの赤外スペクトル(T:酒石酸のピーク)

左:赤ワインのLCクロマトグラム    右:ピークAの赤外スペクトル(T:酒石酸のピーク)

赤外分光光度計(FTIR)

食品成分の定性分析を行うためには高速液体クロマトグラフ(HPLC)ガスクロマトグラフ(GC)のような分離手段を必要とします。しかし,クロマトグラフィーではカラムの負荷量の関係より多量の注入をすることは難しく,クロマトグラムの一つのピーク内に存在する成分量は多くてもμgオーダーにすぎません。しかし,FTIRを使用すれば微量でも鮮明な赤外スペクトルが測定でき成分の定性分析が可能です。