有機リン系農薬の分析
有機リン系農薬の分析
有機りん系殺虫剤の一斉分析は,分離の点からキャピラリカラムを使うのが効果的です。検出器にはFPDまたはFTDを使用しますが,有機りん系農薬に限った場合,選択性の点からFPDが有効です。
市販玉ねぎに0.1~1.0ng絶対量の29成分の有機りん系農薬を添加し,FPD付きガスクロマトグラフ(GC)の分析例を示します。

GC(FPD)での玉ねぎの分析
ピーク番号 成分名
- ジクロロボス(DDVP)
- サリチオン
- ジメトエート
- シアノホス(CYAP)
- ジアジオン
- ジスルホトン
- ホルモチオン
- イプロベンホス(IBP)
- ジクロフェンチオン(ECP)
- メチルパラチオン
- クロルピリホスメチル
- フェニトロチオン(MEP)
- マラチオン
- フェンチオン
- クロルピリホス
ピーク番号 成分名
- パラチオン
- α-CVP
- β-CVP
- フェントエート
- プロパホス
- メチダチオン(DMTP)
- プロチオホス
- イソキサチオン
- エチオン
- シアノフェンホス(CYP)
- エジフェンホス(EDDP)
- ピリダフェンチオン
- EPN
- ホサロン
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ガスクロマトグラフ(GC)
化学物質の定量分析に広く使用されている分離分析機器です。分析対象成分に応じて検出器やカラム(分離管)を組み合わせて使用します。リン化合物に対して選択性のあるFPD(炎光光度検出器)により高感度で測定できます。