高感度ガスクロマトグラフシステムによる水素中不純物分析

高感度ガスクロマトグラフシステムによる水素中不純物分析

Nexis GC-2030

Nexis GC-2030


バリア放電イオン化検出器(BID)は,ヘリウムとネオンを除くほとんどの化合物をTCDやFIDなどの汎用検出器と比較して高感度に検出することが可能な,汎用検出器です。BIDを搭載した高感度ガスクロマトグラフシステムでは,主成分をプレカットなどにより取り除く必要がないため,非常にシンプルな装置構成でガス中の不純物を分析することができます。専用にカスタマイズされたガスクロマトグラフシステムに比べて汎用性が高く,装置コストを低く抑えられるという特徴があります。また,カラムの交換なども容易であり,他のプラズマイオン化検出器のように安定に長時間かかることはありません。ここでは,2種類の分離カラムによる水素中不純物分析例を紹介します。

Rt-Msieve 5Aカラムによる一酸化炭素の高感度分析

Molecular sieves 5A系のカラムは空気成分と一酸化炭素の分離が良好であり,一酸化炭素の分析に適したカラムです。ISO14687-2で規定されている,水素燃料中の一酸化炭素最大濃度0.2ppm相当の標準ガスを分析したところ,良好な感度が得られました。

O2:約100 ppm,N2:約340 ppm,その他成分:約0.2 ppm
Fig.1 水素中微量不純物のクロマトグラム(Rt-Msieve 5Aカラム)

対象成分 組成式 S/N
メタン CH4 38
一酸化炭素 CO 19
エタン C2H6 74

Micropacked STカラムによる水素中不純物の一斉分析

Rt-Msieve 5Aカラムは二酸化炭素が溶出しないため,二酸化炭素が対象成分に入っている場合は別の系で分析する必要があります。Micropacked STカラムは二酸化炭素含む無機ガスと低級炭化水素の分離が可能であり,水素中不純物の一斉分析に適しています。
一酸化炭素の検出下限値はRt-Msieve 5Aカラムの結果より劣りますが, ISO14687-2の規定最大濃度を十分検出できる結果が得られました。

O2:約25 ppm,N2:約160 ppm,CO2:0.44 ppm,その他成分:約0.2 ppm
Fig.2 水素中不純物の一斉分析クロマトグラム(Micropacked STカラム)

対象成分 組成式 S/N
一酸化炭素 CO 7.7
メタン CH4 27
二酸化炭素 CO2 42
亜酸化窒素 N2O 21
アセチレン C2H2 8.3
エチレン C2H4 31
エタン C2H6 42

詳細データは,会員制サイトSolutions Navigatorに掲載しています。
アプリケーションニュース G283「燃料電池自動車などで注目される水素燃料の微量不純物分析」(ログイン要)

高感度ガスクロマトグラフシステム

BID検出器を搭載した高感度ガスクロマトグラフシステムです。BIDは,誘電体バリア放電プラズマによるイオン化法を用いた汎用型検出器であり,
(1)高感度,
(2)あらゆる成分を検出,
(3)長期安定性 
を特長としています。

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