UV照射によるTiO2光触媒微粒子の表面電位変化測定
光照射-走査型プローブ顕微鏡システムによるin-situ測定
光照射-走査型プローブ顕微鏡システムは,測定対象に光を照射した状態で表面形状観察,物性測定が行えるシステムです。光照射中のin-situ測定が可能なため,光触媒の励起状態計測や太陽電池の発電状態計測など,光を吸収している状態での分析が行えます。本システムは光照射による試料状態変化の追跡,評価に最適な装置です。
UV照射によるTiO2光触媒微粒子の表面電位変化測定
半導体光触媒として用いられる白金担持TiO2微粒子をガラス基板上に固定し,走査型プローブ顕微鏡(SPM)により,表面電位と形状を観察しました。左は大気中でそのまま観察した画像で,右は試料に対して上方より紫外光を照射しながら同一場所を観察した画像です。原子間力顕微鏡(AFM)三次元形状像(Fig.2_a,Fig.2_b)の結果から,紫外光照射によって触媒粒子の形状は変化していないことがわかります。 一方、表面電位像(Fig.1_a,Fig.1_b)から,触媒粒子の表面電位は紫外光照射によって平均で130mV高くなり,それは可逆的変化でした。これは光によって触媒表面に電荷分離が起こっていることを表していると考えられます。


※ 本試料は東京工業大学大学院理工学研究科化学専攻 前田和彦准教授よりご提供いただきました。
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