CNF樹脂複合材料の3点曲げ試験

卓上形精密万能試験機
オートグラフAGS-X

CNFは理論上,鉄鋼の1/5の軽さで5倍の強度と高い比強度を有し,樹脂やゴムと複合材料化することで従来材料以上の特性を実現でき,炭素繊維に続く新素材として関心を集めています。
CNFを5wt%添加した高密度ポリエチレン(HDPE)と未添加のHDPEの3点曲げ試験を行い,CNFの有無による曲げ強度の違いを比較しました。

マクロ機能を搭載したソフトウェア
 

  • 使いやすさを追求した TRAPEZIUM X

  • 効率を高めるシンプルな TRAPEZIUM LITE X

 

高性機能に匹敵する性能

  • 試験力精度保証範囲:指示値の±0.5%(ロードセル定格の1/1~1/500)
  • 高速サンプリング(1msec)
  • リターン速度1500 mm/min
  • 試験速度0.001 mm/min~1000 mm/min

CNFを添加したHDPEは最大強度を示したあと,試験力が急激に低下する脆性的な挙動を示しましたが,未添加のHDPEでは試験力が緩やかに低下し破壊せず,延性的な挙動を示しました。グラフの最大曲げ応力を曲げ強度,グラフの傾きから曲げ弾性率を算出すると,CNFを添加したHDPEの方が曲げ弾性率,曲げ強さ共に高い値となり,CNFとHDPEを複合材料化することで曲げ強度,曲げ弾性率が高くなることが分かりました。

CNF樹脂複合材料の高速引張試験

高速衝撃試験機 HITSTM-TX

高速衝撃試験機
HITS-TX

精密万能試験機AGS-Xおよび高速衝撃試験機HITS-TXを使用して,様々な試験速度(ひずみ速度0.0001~100/s)における高密度ポリエチレン(HDPE)とCNF10%強化HDPE(CNF10%/HDPE)の引張強さを評価しました。右図にHDPE,CNF10%/HDPEのそれぞれのひずみ速度における応力-変位線図を示します。いずれの材料とも試験速度が低速ほど引張強さは低く,高速ほど引張強さが高くなっていることが分かりました。

 
  • 最高時速72km/hの実力
  • 徹底した衝撃対応設計
  • 専用の助走治具
  • 先進のソフトウエア
  • 環境に配慮した省エネルギー
  • 安全装置の充実

応力-変位線図
(a) HDPE (b) CNF10%/HDPE