Ultra Fast Mass Spectrometer : GCMS-TQ8030

Lupin Limitedは日本展開を含めてグローバルに急成長を遂げているジェネリック医薬品企業です。Lupin社はインドのプネ市に,イノベーションの核となる最新鋭のリサーチパークを持っています。そのラボには製造過程のサンプルや最終製品のための最先端の分析機器を所有し,各種島津製品と新たに導入されたHS-20付のGCMS-TQ8030が稼働しています。今回私たちはこのリサーチパークを訪問し,分析科学分野において豊富な知識と経験をお持ちのDr. Pritesh R Upadhyayにインタビューをさせていただきました。

今回のCustomer

Dr. Pritesh R Upadhyay
Senior Vice President, Analytical research, Lupin Limited

※掲載内容(所属団体,役職名等)は取材時のものです。

Lupin Limited様 Webサイト

インタビュー

こちらのラボではどのような業務を行っているのですか?

ここは研究開発部門で,主に工程における原料の品質をチェックします。またこれとは別に,揮発性有機不純物の分析,遺伝毒性不純物分析や原薬に対するUSP467に準じた残留溶媒分析など,幅広く装置を利用しています。私はすべての任務を統括する立場なので,ほとんどの業務に関し直接的にも間接的にも関与しています。部内のマネージャー陣が,課題に直面したり,指導が必要な場合には,私が彼らに様々な提案をしています。

島津のHS-20GCMS-TQ8030はどのような目的で使われていますか?

原薬中もしくは各工程にて不純物を見つけた場合,分子量,構造情報や他のパラメーターを利用して構造解析を行います。これらの不純物の確定のために,ラボでは成分を単離あるいは合成し,不純物の毒性の確認にはエームス試験を実施します。そして,QSRM (Quantitative Security Risk Management)に従い,1日摂取許容量に応じて,それらの化合物の検出下限と定量下限を決定します。これらの全工程において,HS-20GCMS-TQ8030は非常に有用です。特に,サブppmレベルの検出をしなければならない場合には高感度な分析機器が必要なので,私たちはHS-20GCMS-TQ8030を使用します。

シングル四重極GCMSではなく,トリプル四重極GCMSが必要なのですね?

毒性の高い不純物が見つかったら,私たちはその化合物が含まれないようにする必要があります。微量な不純物の分析では,必要とされる分析装置の検出下限と定量下限はとても低くなるのでシングル四重極よりもトリプル四重極が適しています。また,トリプル四重極は特異性が高いので,曖昧さも除外でき,不純物の存在の有無を確定するのに役立ちます。

装置を選定する基準は何でしたか?

機種選定をしていく過程で,私たちは3つの点を重視しました。1つは感度と堅牢性に対する性能です。この点において,私たちはメーカーのラボで評価しました。2つ目に求めていたのは,優れたサービスサポート体制でした。そして3つ目に,より重視したのは面倒な手間を最小化したユーザーフレンドリーなソフトウエアでした。島津はこれらすべてにおいて,最高点だったのです。

HS-20GCMS-TQ8030で特筆すべき機能はありますか?

正直なところ,私たちはまだこの装置のすべての機能を使い尽くしてはいません。とても多くの機能があるので,ひとつひとつ確かめて行くことにしたのです。現在はHS-20GCMS-TQ8030を接続し,不純物の定量のために使用しています。LOD, LOQ, 直線性や再現性について必要とされるすべての化合物に対し評価を行っています。これまでのところ,このシステムの性能にはとても満足しています。

HS-20は市販されているヘッドスペースサンプラーの中で強みがあると思われますか?

島津は(ヘッドスペースサンンプラの分野でも)技術的に優れた開発を成し得たと思っています。この製品も満足度の高いものです。しかし,私たちはまだ他の製品と公平な比較を行っていないので,市販されているものの中でナンバーワンだとは断言できません。しかしながら,ラボの中でヘッドスペースを使用する分析すべてにおいて,推奨できる装置であることは間違いないでしょう。

HS-20GCMS-TQ8030のパフォーマンスはいかがですか?

現在,私たちは3つのメソッドを開発し,バリデートすることができました。HS-20GCMS-TQ8030も私たちの期待に十分応えてくれています。ケミストも装置に満足しています。24時間ずっと稼働しているのです。

HS-20GCMS-TQ8030のメソッド開発は容易でしたか?

はい。メソッド開発は容易でした。それ故に私たちは短い期間で3つのメソッドを開発し,バリデートすることができたのです。ケミストはソフトウエアが使いやすく,パラメータ設定もわかりやすいと感ています。

島津の技術,製品,サポートについてどう思われるかお聞かせください。

私の島津に関する経験では,すべてのサポートに対し,とても満足しています。特にサービスサポートはすばらしく,他のメーカーのそれと比較になりません。ほとんどの場合,サポートは積極的で先読みしたものですし,私たちは待たされることはありません。ラボにある島津のすべての装置が期待通りに確実に堅牢に機能しています。技術という点において,島津はとても優れた技術を持っていますが,FTラマンや結晶多形解析の領域にまだ開発するものがあるのではないかと思っています。

(*)GCMS-TQ8030はさらに性能向上を図り,後継機GCMS-TQ8040を2014年5月に発売しました。

インタビュアコメント

過去10年の間,製薬産業におけるハイエンド技術への要求が高まり,島津はNexeraやUltra Fast Mass Spectrometersのような新製品を発表してきました。原薬中の不純物(特に遺伝毒性)の検出下限の低さへの懸念の増加と,より迅速な製品リリースのための高効率化への要求が,クラス最高の技術HS-20GCMS-TQ8030のような製品を生み出しました。
私たちはLupin社のようなトップクラスの製薬企業で知識や経験が豊富なお客様が,私たちの技術のみならずサポートに関してもとても満足していただいていることをインタビューの最後に知り,大変うれしく思いました。私たちの喜びは,お客様の成功と満足そのものなのです。この場を借りて,インタビューの機会を与えてくださった,Dr. Upadhyayと関係する皆様にお礼申し上げます。

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